米IBMが米国時間9月30日,オンデマンド・コンピューティングを実現するサービス「Virtual Server Service」を発表した。顧客は,Windows,AIX,OS/400などのOSを搭載した,ホスティング環境にあるIBM社の「eServer xSeries」「同pSeries」「同iSeries」システムにアクセスし,仮想サーバーを活用できる。
これらのシステムはIBM社が運用・管理を行い,顧客は初回のセットアップ料金と,使用した処理能力/容量の代金を支払う。そのため,「自社内でのシステム運用と比べて,15~30%のコスト削減を実現できる」(同社)としている。
また,インターネット接続,キャッシング,ストレージ/バックアップなどのインフラ・サービスや,IBM社の提携パートナである米Inkra Networksの負荷分散技術などを,従量課金制で利用できるという。
「オンデマンド事業で必要となるのは,重要なアプリケーションやサービスを運用するための,柔軟なサーバー環境だ。複数のプラットフォームを用いた,拡張性の高いサービスを提供することで,顧客のコスト削減と競争力向上を支援する」(IBM社eビジネス・ホスティング・サービス部門ジェネラル・マネージャのJim Corgel氏)
Virtual Server Serviceでは,顧客はインフラを共有することになるが,それぞれの仮想サーバーは独立している。以下の三つのプラットフォームを用意する。
・IBM Virtual eServer xSeries:Windowsベースのアプリケーションとサービスの運用に向ける
・IBM Virtual eServer iSeries:OS/400対応アプリケーションとサービスの運用に向ける
・IBM Virtual eServer pSeries:AIX対応アプリケーションとサービスの運用に向ける
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