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 米Red Hatは,大企業向けLinux「Red Hat Enterprise Linux 3」を米国時間10月22日に発表した。同社では,「拡張性と性能を高め,対応システムの種類を増やしたことで,オープンソース・ソリューションのメリットをデスクトップから大規模サーバーにおよぶコンピューティング・インフラ全体に提供できる」としている。

 Red Hat Enterprise Linux 3は,オープンソースを基盤とする企業向けアーキテクチャ「Open Source Architecture」のプラットフォーム・レイヤーに当たるOS。Red Hat社技術担当上級副社長のPaul Cormier氏は,「統一プラットフォームとしてのリリースであり,クライアントおよびサーバー向けのハードウエア・アーキテクチャ7種類に対応できる」と説明する。「当社の第2世代ソリューションに相当する製品で,企業市場における当社の立場を強めるとともに,ベンダー固有のUnixを不必要にするソリューション」(同氏)

 同OSの主な特徴は以下の通り。

・Posixスレッディング・ライブラリに対応したことで,マルチ・スレッディング対応アプリケーションの性能が大きく向上する。

・大規模な対称型マルチプロセッシング(SMP),大容量メモリー,広帯域I/Oなどに対応し,拡張性を高めた。

・複数のバージョンを単一ソース・コードから開発したことで,安定性,保全性,安全性が改善した。

・対応ハードウエア・アーキテクチャは,米Intelのx86およびItanium,米AMDのAMD64,米IBMのzSeries,iSeries,pSeries,S/390の7種類。

 Red Hat Networkの年間契約者とRed Hat Enterprise Linuxの現行ユーザーは,無料でRed Hat Enterprise Linux 3にアップグレードできる。同社OEMによる同OS搭載ハードウエア・ソリューションの提供は,30日~60日後に始まる見込み。独立系ソフトウエア・ベンダーのなかには,すでに同OSの提供を開始したところもある。

 なお同OSについては,AMD社,米BEA Systems,米Dell,富士通,日立製作所,米Hewlett-Packard(HP),IBM社,Intel社,NEC,米Oracle,米Rackspace Managed Hostingが対応する方針を表明している。

 またDell社は同日,サーバー「Dell PowerEdge」とワークステーション「Dell Precision」にRed Hat Enterprise Linux 3を搭載する計画を明らかにした。同社は3種類ある同OSの全バージョンに対応する。各バージョンと推奨ハードウエアの組み合わせは以下の通り。

・Red Hat Enterprise Linux 3 AS:データベースやアプリケーション・クラスタリングなど,企業アプリケーションを動作させる4プロセサ構成のPowerEdgeサーバー向け。

・同ES - Web/ファイル/プリント・サーバーや中小企業に適した,1または2プロセサ構成のPowerEdgeサーバー向け。

・同WS:画像のレンダリングやソフトウエア開発,高性能コンピューティング・クラスタなどの作業に利用するPrecisionワークステーション向け。

 Red Hat Enterprise Linux 3を搭載するPowerEdgeは2004年2月に,Precisionは2003年11月に利用可能とする予定。

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[発表資料(Red Hat社)]
[発表資料(Dell社)]