米IDGのComputerworldが米国時間10月27日に,2003年におけるIT分野の給与に関して調査した結果を発表した。それによると,経済状況が相変わらず影を落としているものの,ITプロフェッショナルの昇給率が米国の平均的な従業員のそれを上回るなど,明るい側面もあるという。

 調査は,2003年5月19日~7月18日にかけてオンラインでアンケートを実施し,約1万5000人のデータを分析したもの。

 前年と比べ基本給がやや上昇した回答者は63%。しかし,年末のボーナスが前年と変わらない見通しだという回答者は71%だった。

 ITプロフェッショナルの基本給の上昇率は6.7%で,米国の平均的な従業員の昇給率4%を上回った。また,基本給が変わらなかった回答者は29%で,減額された回答者は9%だった。

 給与総額が減少した回答者は8%。前年の9.5%より減少したものの,減額率は前年と同レベルの13%だった。

 基本給の上昇がわずかな上,ボーナスを凍結する企業が多いにもかかわらず,給与に「概ね満足している」回答者は半数以上に達した。一方,「不満だ」とする回答者は22%だった。

■ITプロフェッショナルの給与総額
  (基本給とボーナスの合計)の推移

役職                     2003年     2002年   伸び率(%)

CIO                      $153,969   $151,593   1.6
CTO                      $149,716   $149,342   0.3
ネットワーク担当
ディレクタ/副社長       $135,425   $126,858   6.8
ITディレクタ             $104,517   $102,134   2.3
製品マネージャ            $99,397    $97,384   2.1
電子商取引マネージ        $96,481    $92,210   4.6
情報セキュリティ・
スペシャリスト            $75,011    $73,306   2.3
ソフトウエア開発者        $72,518    $71,562   1.3
ヘルプ・デスク/
技術サポート・マネージャ  $68,291    $67,507   1.2
品質保証スペシャリスト    $66,123    $69,949  -5.5
プログラマ/アナリスト    $65,019    $63,762   2.0
技術者                    $42,996    $44,224  -2.8

出典:Computerworld社

 給与総額が最も増えたのは,ネットワーク担当ディレクタ/副社長と,電子商取引マネージャである。前年と比べた場合の伸び率は,それぞれ6.8%と4.6%だった。一方,給与総額の減少が最も著しかったのは品質保証スペシャリスト(-5.5%)と,技術者(-2.8%)だった。

 「ITプロフェッショナルは会社の中枢業務に不可欠なため,企業はわずかとはいえ基本給を増やして,従業員の働きに報いているようだ。景気低迷にもかかわらず,給与が着実に伸びている」(Computerworld社編集発行人の Maryfran Johnson氏)

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