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 Linuxの普及促進を目指す非営利団体Open Source Development Lab(OSDL)が米国時間10月27日に,Linuxカーネル「Linux 2.6」の新テスト・バージョン「test9」を発表した。同バージョンは,WWWサイトまたはFTPサイトで入手できる。

 同カーネルについて,OSDL研究所ディレクタのTimothy Witham氏は「重要な新機能を導入したことで,対応するプロセサ数が大幅に増え,32個以上のプロセサを搭載するシステムでLinuxの利用が可能になった」と説明する。「さらに,数100種類ある低コストな組み込み用プロセサなど,さまざまな消費者/産業向け機器にも対応した」(同氏)

 Linux 2.6の主な新機能/機能強化は以下の通り。

・拡張性の向上:
 最大64ウエイのシステムを使って試験した。CPUスケジューラ,メモリー管理,ファイル・システム周りで新規コードを追加し,IA-32システムで最大8Gバイトのメモリーの利用が可能となった。

・スッレディングの高速化:
 新たに採用したNative Posix Thread Library for Linux(NPTL)により,旧カーネル(Linux 2.4)で15秒かかっていた10万スレッドの試験時間が2秒に短縮した。

・ドライバ層の強化:
 ディスク関連などI/Oデバイスの性能が向上し,管理が容易になった。新機能としては,論理ボリューム管理(LVM),sysfs,デバイス・マッパー,競合ロック低減などがある。

・組み込みデバイス・アプリケーション対応拡大:
 uClinuxを採用したことで,組み込み機器で一般的なメモリー管理ユニットを持たない低コスト/低消費電力プロセサの利用が可能となった。

・デスクトップ機能の改善:
 FireWireやUSBなどホット・プラグ対応機器の操作性が大幅に改善した。マウス,ビデオ,サウンドの動作がスムーズになり,性能が高まったという。「新機能のAdvanced Linux Sound Architecture(ALSA)により,プロ用音楽スタジオ並みの音質のオーディオが楽しめる」(OSDL)

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