フィンランドのNokiaと米IBMは企業向けモバイル・ソリューションに関する提携を,フランスのカンヌで開催中のモバイル通信業界会議「3GSM World Congress 2004」で現地時間2月23日に明らかにした。

 Nokia社のPDA一体型端末「Communicator」とIBM社のモバイル・ソフトウエアを組み合わせ,インスタント・メッセージングや常時接続などの機能をはじめ,企業アプリケーションの優れた使い勝手を提供する。当初は,製薬,保険,政府機関向け業界の営業部門をターゲットとする。米Pfizer,リコー,Daimler Chrysler社などが両社のソリューションを早期導入する予定だという。

 具体的には,「Symbian OS」を搭載したCommunicatorに,IBM社のソフトウエア「WebSphere Everyplace Access Client」「WebSphere Everyplace Connection Manager Client」「WebSphere Micro Environment」「Lotus Sametime Instant Messaging Client」などを対応させる。これにより,Communicatorユーザーは,広範なバックエンド・システムにアクセスし,いつでも重要な情報のやりとりができる。また,企業やサービス・プロバイダは新たなアプリケーションやサービスを安全にユーザーへ提供できる。IBM社Global Services部門がシステム統合サービスを担当する。

 また,IBM社は「WebSphere Studio Device Developer」の各種ツールを調整し,Communicators上で動作する企業アプリケーションの開発と最適化を支援する。デスクトップおよびノート・パソコンで利用できる「Tivoli Provisioning Manager」と「Tivoli Configuration Manager」の機能を,モバイル向けに拡大する。

 なおNokia社とIBM社は,「J2ME MIDP 2.0」「CDC Personal Profile 1.0」といったモバイル向けJava環境の開発で,協力体制を敷いている。両社が手を組むことにより,「開発者は既存のJavaベースのアプリケーションを,モバイル装置向けに移行することができる」(両社)。

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