米MicrosoftとドイツのSAPは,Webサービス事業における協力関係を強化するとともに,「Microsoft .NET」とアプリケーション統合プラットフォーム「SAP NetWeaver」の統合をさらに推進させる計画を,それぞれ現地時間5月12日に発表した。両社の開発するソリューションを利用すると,「『Microsoft Visual Studio .NET』からSAP NetWeaverの機能が使いやすくなり,SAP社製ソリューションと『Microsoft Office System』の相互運用性が向上する」(両社)という。

 両社は,この取り組みを通じて提供するソリューションなどについて,具体的なロードマップを明らかにした。主な成果物とその概要は以下の通り。

・SAP Enterprise Portal SDK for Microsoft .NET:
 Windows上でMicrosoft Visual Studio .NETを使って「SAP Enterprise Portal」の開発機能を利用できるようにするソフトウエア開発キット(SDK)。これにより,SAP社製ソリューションのカスタム化と拡張にプログラミング・モデル「ASP.NET」の適用が可能となる。同SDKは,2004年の夏にベータ・プログラムを開始する予定。

・SAP .NET Connector Version 2.0:
 SAP社製アプリケーションと,Microsoft .NETベースのソリューションとの統合を簡素化するコネクタの新版。新たにVisual Basic .NETに対応するほか,Visual Studio .NETとの統合を強化する。2004年8月に提供する予定。

・SAP社によるVisual Studio .NETのサポート:
 SAP社がVisual Studio Industry Partner(VSIP)プログラムに参加し,Visual Studio .NETに関するサポートを行う。

・SAP NetWeaverでの各種Webサービス用プロトコル対応:
 SAP NetWeaverの次版で,各種Webサービス用プロトコルに標準対応する。これにより,「Microsoft BizTalk Server」や他社製品との相互接続性が確保できる。

・SAP NetWeaverでのMicrosoft社スマート・クライアント技術対応:
 Office Systemアプリケーションと「Visual Studio 2005」からSAP社製システムの機能にアクセスするスマート・クライアントの実装を支援するため,サンプル・アプリケーションを提供する。さらに,スマート・クライアント・ユーザー・インタフェースと,Windowsの次版(開発コード名は「Longhorn」)用のSDKも用意する。

・SAP NetWeaverと「Microsoft Exchange」「Microsoft Windows SharePoint Services」の統合:
 Microsoft社が,「SAP NetWeaver Knowledge Management」,Windows SharePoint Services,Exchange Serverを統合するリポジトリ・マネージャを提供する。2005年の早い時期に利用可能とする予定。

 さらに両社は,ドイツのウォルドルフのCollaboration Technology Support Center(CTSC)へのスタッフ派遣や,両社のプラットフォームの共同マーケティングも計画している。

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