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 「欧州の製造会社の38%は,RFID(無線ICタグ)によって高い投資回収率(ROI)を得られると期待している」。米Accentureが欧州におけるRFIDの利用について調査した結果を,英国時間6月7日に発表した。

 調査は,2004年4月に英国,ドイツ,フランスの消費財および医薬品を取り扱う企業50社を対象に行ったもの。電話によるアンケートを製造担当の管理職に実施した。

 RFIDがもたらす恩恵はサプライ・チェーン全体に波及する,と考える回答者は86%に達した。一方で,RFIDが社内にもたらす恩恵は,まだ評価中という回答者は68%だった。

 調査から,RFIDによる長期的な恩恵よりも,短期的な恩恵に目を向ける企業が多いことが分かった。例えば,RFID導入によって得られるメリットとして「商品追跡の向上」(65%),「商品のリコール管理の向上」(56%),「商品の出荷/入荷管理の向上」(51%)など,短期的な恩恵を挙げた企業が多かったのに対して,「在庫および運転資金の削減」(20%),「在庫確保による売上高の向上」(18%),「管理コストの削減」(18%)など,長期的な恩恵を挙げた企業はごく一部だった。

 RFID導入に際して最も大きな障害となっているのは,RFIDタグとリーダー(読み取り器)にかかるコストだが,29%の企業が2005年までにRFIDを導入する予定である。

 また現在,RFIDを「試験的に導入中」の企業は16%,「全社的に導入中」の企業は7%だった。RFIDの実証実験を行っている企業は40%だが,「業界で義務づけられたためRFIDを導入している」という企業が22%に過ぎないことから,企業が積極的にRFIDに取り組んでいることが分かった。

 「現在,RFID導入を検討している製造業者の多くは,短期的なROIが見込める,RFIDの戦術的なメリットに注目している。しかし,最終的にサプライ・チェーンの競争力を向上するのは,RFIDの長期的かつ戦略的なメリットになるだろう」(米IDC,プログラム・マネージャのChristopher Boone氏)

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