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 米IBMは,50万行を超えるリレーショナル・データベースのソースコードを,オープンソースのWebサーバ・ソフトウエア開発を手がけるApache Software Foundation(ASF)に提供する。IBM社とASFが米国時間8月3日に発表したもの。「Javaアプリケーションに関する革新技術の開発を促進する。それが,組み込みデータベースを使ったアプリケーションや小企業向けアプリケーションなどに関する新たな事業機会を生むことになる」(IBM社)

 IBM社が公開するのは,同社のJava対応リレーショナル・データベース製品「Cloudscape」のコード。Cloudscapeは「WebSphere Portal」「WebSphere Application Server」などに利用されている。コードは当初,Apache Incubatorが管理する。ASFのライセンシング規格への適合を確認し,開発コミュニティの結成を監督する。ASFとIBM社は,開発コミュニティと協力し,同ソースコードをオープンソース・データベース「Derby」として確立する。

 DerbyはJavaベースのリレーショナル・データベースで,容量は2Mバイトと軽量。組み込みに完全対応しており,データベース用の管理サポートがいらない。これにより開発者は,大規模なデータベース・システムを必要としない,小規模なWebサイト,POSシステム,地域のレジストリ,企業の部局向けといったアプリケーションを簡単に構築して実装することが可能。

 なおIBM社は,DerbyがASFと開発コミュニティに承認された場合,CloudscapeをApacheコードと同様の技術を基盤として,商用販売する計画である。

 ちなみに米メディアの報道(CRN)によると,IBM社の試算では,「公開するコードは8500万ドルの製品価値がある」という。

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