米Emberは,米Vulcan Capitalなどによる投資グループから2500万ドルの追加資金を調達することになった。Ember社が米国時間9月30日に明らかにしたもの。この追加投資には,これまでも資金を提供してきた米Polaris Venture Partners,米DFJ New England,米GrandBanks Capital,米RRE Ventures,米DFJ ePlanet Venturesのほか,新たに米ChevronTexaco Technology Ventures,日立製作所,WestAM社も加わっている。これにより,Ember社の資金は計5300万ドルとなった。

 またEmber社は同日,初期のEthernet開発に従事し,米3Comを設立したBob Metcalfe氏が会長に就任すると発表した。Ember社共同設立者のRobert Poor氏は会長を辞任し,同社による新技術の研究と広報活動に注力する。

 Ember社は,無線用半導体ソリューションの開発を手がけ,近距離無線通信規格「ZigBee」を推進する企業。ZigBeeは,物理層のインタフェースにIEEE802.15.4を用いる無線Personal Area Network(PAN)技術で,2.4GHz帯を利用する。Bluetoothより低速(最高250Kbps)で,最大伝送距離は30mまでだが,低コストで消費電力が少ないという利点がある。オランダのPhilips Semiconductorsなどが中心となって標準化作業を進めている。

 Ember社が引用した調査結果によると,「ZigBeeなどの低速/低消費電力ネットワーク機器市場は2003~2007年で47.4%拡大し,2003年に10億ドル強だった機器の売上高は2007年には80億ドル規模になる」という。

 Vulcan Capital社ディレクタのSteve Hall氏(同氏はEmber社の役員に就任した)は,「毎年80億個以上のマイクロコントローラが製品に組み込まれているが,ネットワーク化されているのは2%にも満たない」と述べる。「したがって,マイクロコントローラをネットワークの監視や制御に使うことのメリットが認識されれば,Ember社にとって極めて大きなチャンスとなる」(同氏)

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