「IT産業はEMEA(欧州,中東,アフリカ)諸国で,約900万人の雇用と2000億ドル以上の税収を生みだした」。米Microsoftが,EMEAの経済におけるITの影響について調査した結果を,ポルトガルのリスボンで開催中の「Executive Partner Summit」で現地時間10月5日に発表した。今後4年間にITの影響はさらに拡大する見通しで,新たに200万人の雇用と1600億ドルの税収を創出する見通しだという。

 調査は,Microsoft社の依頼で米IDCが実施したもの。EMEAの19カ国で,雇用,企業設立,IT支出,税収など,ITが経済に及ぼす影響について調査した。

 EMEA諸国でIT産業に従事する人の約半数は,社内および社外向けソフトウエアの開発,販売,サービスに従事していることが分かった。また,ITによる税収の約半分はソフトウエアに関連したものだった。

 IDCリサーチ担当主任のJohn Gantz氏は,「ITが世界経済を動かす重要な要素であることは間違いない。各家庭からEUまで,あらゆるレベルでその影響を実感できるはずだ」と述べた。「ITは,雇用拡大や地域経済における税収の創出など,EMEA諸国の成長にも貢献している」(同氏)

 同調査では,Microsoft社に関連した業務がEMEA諸国に与えた影響についても報告している。2004年は,Microsoft社関連の雇用と税収が,全体の3分の1以上を占める。ハンガリーとトルコでは約3万6000人の雇用を生みだしたほか,英国とドイツで約50万人の雇用を創出している。また各国の地元企業は,Microsoft社が1ドル売り上げるごとに,同社のOSが動作するハードウエアおよびソフトウェア関連の売上高として7.5ドルを獲得するという。

 「今回の調査で,当社がパートナー企業や顧客とつくり出している“エコ・システム”が,EMEAのIT分野で36%の雇用を生みだし,各国政府に多大な税収をもたらしていることが明らかになった」(Microsoft社CEOのSteve Ballmer氏)

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