スウェーデンの医学研究機関Karolinska Institutetが,アナログ携帯電話機と聴神経腫の関係について調査した結果を現地時間10月13日に発表した。携帯電話機を10年以上使っていると,聴神経腫の発生する危険性が2倍になるという。使用期間が10年未満だと,発生率に差はなかった。

 聴神経腫は主に聴神経に発生する良性腫瘍で,脳/脊髄腫瘍の一種。進行が遅く,診察で見つかるまでに数年かかるという。良性なので転移することはないが,大きくなると難聴,めまい,顔面神経麻痺,三叉神経痛などの症状が出る。成人の発生率は1年間で10万人に1人未満。

 調査は約150人の患者と約600人の健常者を対象に行った。アナログ方式の携帯電話機を10年以上使用した人の場合,発生の危険性が通常の約2倍あった。携帯電話機を片方の耳だけで使っていると,そちら側で発生する危険性が約4倍に高まる。反対側の発生率に変化はなかった。

 なお,調査対象としたのはNMT方式のアナログ携帯電話機であり,「通常のアナログ電話機やGSM方式デジタル携帯電話機と,聴神経腫との関係については不明」(Karolinska Institutet)である。

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