オランダのRoyal Philips Electronicsは,米国の医療グループCardiovascular Associates of the Delaware Valley(CADV)と米Comcastの協力を得て,慢性疾病患者向けの家庭用医療通信プラットフォーム「Motiva」の運用試験を開始した。Philips社が米国時間10月15日に明らかにしたもの。Comcast社のブロードバンドIP回線とPhilips社のセットトップ・ボックスを使い,家庭のテレビを介して医療機関と患者のやり取りなどを行う。

 同プラットフォームを使用すると,「医療機関は効率のよい医療サービスを低コストで提供できるうえ,患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を改善できる」(Philips社医療システム部門新規ベンチャー・ビジネス担当ジェネラル・マネージャのJay Mazelsky氏)という。

 Philips社は,ニュージャージー州チェリーヒルに住む慢性心不全患者60人の家庭にMotiva用装置の試作機を設置し,10月4日に試験を開始した。同装置は,通信端末として機能するほか,体重や血圧などの測定にも利用する。家庭とCADVのあいだは,Comcast社の双方向ブロードバンド回線で結んだ。

 同プラットフォームは,以下の機能を持つ。

・特定の患者に合わせた医療情報,投薬スケジュール,オンデマンド教育ビデオを提供する

・血圧や心拍数,健康状態などの情報を毎日送信し,医師による検査を遠隔地から行うことで,健康な生活習慣,食事,運動を支援する

・患者と医療機関を通信回線で結び,通院しているのと同等の環境を仮想的に実現する

・家族に患者を支援するための情報を提供する

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