LSI間接続用のポイント・ツー・ポイント双方向パラレル・バス技術HyperTransportを推進する非営利団体のHyperTransport Technology Consortiumは,同団体のメンバー企業が「HyperTransport Specification Release 2.0」対応のプロセサ,チップセット,各種半導体設計資産(IP),設計ツールの提供を開始したと,米国時間10月18日に発表した。主なものとしては,米AMDの「Athlon 64 processors 3000+」「同3200+」,台湾Silicon Integrated Systems(SiS)の AMD Althlon64FX/同64用チップセット「SiS 756」「同965」がある。

 HyperTransportは,プロセサと各種LSI間を接続する汎用バス技術。データのバス幅を2/4/8/16/32ビットに設定でき,各ピンの同期用クロック周波数も変えられる。必要とされる処理能力に応じて最大転送速度を選べるので,コストと速度のバランスを取った実装が可能という。

 旧版の「Release 1.1」仕様はクロック周波数が最大800MHzであったため,転送速度は1ピン当たり最大1.6Gバイト/秒,全体で最大12.8Gバイト/秒だった。それに対し新版のRelease 2.0では1.0/1.2/1.4GHzという3種類のクロック周波数を設けたことで,転送速度を1ピン当たりそれぞれ毎秒2.0/2.4/2.8GTに高速化し,全体で22.4Gバイト/秒を実現する。従来のPeripheral Component Interconnect(PCI)バスや,PCI-X,PCI Expressに対する互換性も確保したほか,同仕様の旧版に対する下位互換性も備える。

 HyperTransport Technology Consortiumは,同仕様をロイヤルティ・フリーで公開している。

 HyperTransport Technology Consortiumが紹介したHyperTransport Specification Release 2.0対応製品の概要は以下の通り。

・AMD Athlon 64 processors 3000+/同3200+:
 x86命令セット対応の32ビット/64ビット両用プロセサ。同日より利用可能とする

・SiS 756/同965:
 HyperTransport対応AMD Althlon64FX/同64プロセサ用のチップセット。8ビットおよび16ビット幅のHyperTransportインタフェースを備え,PCI,PCI Express x16,PCI Express x1との接続が可能

・ULi M1689/同M1695:
 ULi M1689は,Athlon64およびOpteronプロセサ用の単一チップ・コア論理チップセット。8ビット,16ビットのHyperTransport 2.0接続に対応。ULi M1695はHyperTransport 2.0トンネル・ブリッジで,複数のHyperTransportとPCI Express接続を確立できる

VIA K8T890
 Athlon 64およびOpteron用のノースブリッジ・チップセット

・米Dolphin TechnologyのHyperTransport PHY用IP:
 ASIC/ASSP組み込み用のHyperTransport物理インタフェースIP。最大クロック周波数1.2GHzに対応可能なRx/TxおよびI/Oマクロを提供している。1.4GHz版は現在開発中

・GDA Technologies社のHyperTransport対応IPコア:
 FPGAやASIC用のコアを提供する。帯域幅は1.6Gbps~89.6Gbps

・Agilent 93000 SOC:
 HyperTransport対応デバイス用のテスター

・FuturePlus Systems社のHyperTransport用リンク分析デバッグ・プローブ:
 米Agilent Technologiesの論理分析システム「16700」「16900」を使い,8ビット/16ビットHyperTransportの接続試験が行える

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