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 欧州委員会(EC)が米Oracleの米PeopleSoft買収を認可したことを受け,米PeopleSoftが米国時間10月26日にコメントを発表した。「当社役員会は,ECの決定の意味するところを検討するつもりだ」(PeopleSoft社)

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,ECは「Oracle社のPeopleSoft社買収がエンタープライズ・ソフトウエア市場の競争を妨害するという十分な証拠が見当たらなかった」と説明。「同市場の大手ベンダーにはドイツのSAPが残っている。Oracle社とPeopleSoft社が合併して大手ベンダーが2社だけになっても,市場の競争は保たれる」とし,Oracle社がPeopleSoft社買収を進めることを認める判決を下した。同委員会は,通常企業がエンタープライズ・ソフトウエアを導入する際に,多数のベンダーの入札を募っていること,また,大規模なプロジェクトで,Oracle社,PeopleSoft社,SAP社以外のベンダーが契約を獲得しているケースがあることなどを指摘した。ちなみにECは,「米司法省と緊密に協力し,今回の判決に達した」と述べている。

 Oracle社は,2003年6月にPeopleSoft社の株式公開買付を開始。米司法省はOracle社のPeopleSoft社買収が独占禁止法に抵触するとしてOracle社を提訴したが,米連邦地裁は「原告側(司法省)は,Oracle社とPeopleSoft社の合併が市場の競争を著しく損なうという主張を証明していない」と判断し,9月に米司法省の訴えを退けた。米司法省はこれに対して控訴しないことを10月1日に決定している。

 現在Oracle社が提示している買付額は,PeopleSoft社株式1株当たり21ドル。PeopleSoft社取締役会はすでにこの提案を拒否することを全会一致で決定している。「提示額は不適切であり,PeopleSoft社の真の価値を反映していない。米Citigroup Global Marketsと米Goldman, Sachsからも,1株当たり21ドルは不十分だとの助言を受けている」(PeopleSoft社)

 なお,PeopleSoft社は「Oracle社がPeopleSoft社製品のサポートについて意図的に誤った認識を顧客に植え付けるキャンペーンを行った」と主張し,10億ドル以上の補償的損害賠償を求める訴訟を起こしている(関連記事)。2005年1月10日にカリフォルニア州で審理が始まる予定である。

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