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 EU(欧州連合)の欧州委員会(EC)はベルギーで現地時間1月17日に,起業への関心についてEU諸国と米国で調査した結果を発表した。それによると,起業したいと考える米国人が61%だったの対し,EU市民ではその割合が45%だったという。

 調査は,EU25カ国の1万8500人,米国人1000人,欧州経済地域(EEA)および欧州自由貿易地域の1500人を対象に,電話によるアンケートを実施したもの。

 被雇用者としての立場を維持したい理由を尋ねたところ,「定収入」を挙げたEU市民は30%,米国人は16%だった。また,「仕事の安定」を挙げたEU市民は24%で,米国人は10%だった。事業の失敗を懸念するEU市民も多く,約半数の人が「失敗する見込みがある場合は起業しない」と回答した。一方,同様の回答をした米国人はわずか10%だった。

 しかし,リスクを踏まえた上で起業を検討しているEU市民もいることが分かった。今後5年間に起業したいと考えているEU市民は3分の1,またEUの新加盟国に限定すれば40%に達する。その理由については,「より高い独立心と達成感を得られる」(77%)と回答した割合が「収入の増加」(23%)を大きく上回り,必ずしも経済的な見返りを期待しているわけではないようだ。

 起業後,ビジネスの成功に最も影響を与える要因について尋ねたところ,米国人,EU市民ともに「優れた管理能力」という回答が多かった。しかし,その次に多かった回答は,米国では「優れたアイディアとリーダーシップ」,欧州では「経済および政治など外的要因」だった。

 ECで企業および産業担当長官を務めるGunter Verheugen氏は,「起業精神は,欧州に競争力と革新をもたらす上で不可欠だ。起業は刺激的でやりがいがあるが,困難でリスクもはらんでいる。ECとEU加盟国は欧州経済を活性化するために,起業を支援する環境作りを推進すべきだ」と述べた。

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