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 Linuxの普及促進を目指す非営利団体Open Source Development Lab(OSDL)は,キャリア向けLinuxの要求定義「OSDL Carrier Grade Linux Requirements Definition, version 3.0(CGL 3.0)」の技術評価版と,データ・センター向けLinuxの機能ガイドライン「OSDL Data Center Linux Capabilities version 1.1(DCL 1.1)」の提供を開始した。OSDLが米国時間2月9日に明らかにしたもの。いずれもOSDLのWebサイト(CGLDCL)から無料でダウンロードできる。

 CGLは,電気通信事業者がインフラとして利用することを想定したLinux仕様。現在6社のLinuxディストリビュータ,16社の通信機器メーカー/ネットワーク装置ベンダーが,CGL対応製品を提供している。

 新版のCGL 3.0は,可用性/保守性/性能/クラスタ/標準対応/ハードウエアという6つの機能項目について要件を規定している。各項目の概要は以下の通り。

・可用性:
 99.999%の可用性を確保し,保守/拡張時にシステム停止を必要としない。オンライン操作,冗長化,監視機能,堅牢性のあるソフトウエアについても規定している

・保守性:
 遠隔管理/監視機能を利用可能とし,SNMP/CIM/WBEM/IPMI/HPIといった標準的な管理仕様に対応させる

・性能:
 サービス品質の下限値を設け,対称型マルチプロセッシング(SMP),Hyper-Threading,大容量メモリー,効率的かつ遅延の少ない通信機能に対応させる

・クラスタ:
 ハードウエアおよびソフトウエアの両方についてシングル・ポイント障害を避けるため,クラスタ化を想定する

・標準対応:
 Linux Standard Base(LSB),SA Forumインタフェース仕様,POSIXなど,相互接続性を高めるための各種標準に準拠させる

・ハードウエア:
 モジュール化した標準的な商用既製品を中心とする。ホット・スワップや高速な相互接続などにも対応させる

 OSDLは,CGL 3.0ベースのソリューションが2006年中に利用可能になると見込む。

 一方のDCLは,データ・センターで利用されるLinuxについて,機能のガイドラインなどを定めた仕様。大きく分けて,セキュリティ,ホット・プラグ,クラスタ化,ストレージ・ネットワークの4領域を扱う。特に新版のDCL 1.1では,新たにNetwork File System(NFS)などについて検討するグループを設け,Linux上でNFS V4への対応を強化したという。

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[発表資料(CGL 3.0)]
[発表資料(DCL 1.1)]