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 米MicrosoftのWebブラウザ「Internet Explorer(IE)」が特許を侵害しているとして,米Eolas TechnologiesがMicrosoft社を訴えていた裁判で,米連邦控訴裁判所は審理の差し戻しを言い渡した。これに関して,Microsoft社は「当社にとってだけでなく,インターネット・ユーザー全員にとっての勝利だ」とするコメントを米国時間3月2日に発表した。

 問題となっている特許はもともとはカリフォルニア州立大学で開発された。Mike Doyle氏という人物が同大学で開発し,その後,同氏が1994年にEolas社を設立。同特許に関する独占的なライセンスは同社に供与されている。

 Eolas社が訴訟を起こしたのは1999年。2003年8月に陪審員がMicrosoft社の特許侵害を評決し,Microsoft社に約5億2100万ドルの支払いを言い渡した(関連記事)。Microsoft社はこの評決を不服とし,支払い命令の取り消しと,再審理の要請を行ったが,同時にIEの仕様変更という回避策も挙がった。

 今回の判決を受け,Microsoft社は,「初めから当社は,Eolas社の特許が無効であると主張してきた。本日の差し戻し命令は,当社の見解を明らかに肯定するものだ」と述べた。「Eolas社による特許権行使の可能性は,World Wide Web(WWW)の利用に影響を及ぼしかねない混乱を招いた。この懸念は業界内に広がり,WWW関連技術の標準化を進めるWorld Wide Web Consortium(W3C)は米国特許商標局(USPTO)に再審査を要求した」(同社)

 また同社は,「控訴裁の判決により,当該技術の開発過程を陪審に示す機会を得る。開発したのはEolas社ではなく,米O'Reilly and AssociatesのPei-yuan Wei氏を中心とした人々だということ,そして,Eolas社が同氏の発明について意図的に特許庁に明かさなかったことを示す証拠を提出する意向だ」と付け加えた。

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