PR

 米Microsoftは,子どもの商業的な性的搾取を撲滅するための取り組みに協力していることを米国時間4月7日に明らかにした。同社は,オンラインで子供を食い物にしている犯罪者を追跡するために警察機関と協調して,世界の警察機関が情報を共有できるコンピュータ・システムを開発と配備に協力している。

 同日発表された追跡システム「Child Exploitation Tracking System(CETS)」は,同社のカナダ法人Microsoft Canada,カナダ国家警察(RCMP),トロント警察が共同で開発したもの。

 2003年1月,トロント警察の刑事巡査部長Paul Gillespie氏がMicrosoft社CCOのBill Gates氏に児童搾取の撲滅に向けた取り組みに協力を求める嘆願書を個人的に電子メールで送った。それが同社のCETSへの取り組みのきっかけとなった。

 CETSは,国や管轄地域を越えて各地域で導入されているさまざまな既存の犯罪者追跡システムに対応するように設計されたデータベース。Microsoft SQLをベースとしている。

 調査官は,セキュアな接続を通じてインターネット・ポータルからCETSシステムが利用できる。情報の関連性が調べられるため,より効率的な犯罪者の追跡,発見,逮捕が促進されるという。

 この新しい追跡システムはすでに成果を上げている。同システムは,前年10月にコンピュータ化したデータベースと調査システムのベータ・テストが行なわれた。テスト中,米国国土安全保障省(U.S. Department of Homeland Security)のコンピュータ・システム上にあった情報を,トロントの児童ポルノ作成の容疑者に関して米連邦捜査局(FBI)が行なっていた別の調査の情報と関連付けることに成功した。その結果,4歳の少女の発見と救助に成功している。トロント警察とRCMPは,ベータ・テスト以来,同システムが少なくとも4件の容疑者逮捕に貢献したと発表している。

 カナダの多くの警察機関がすでにCETSをシステムに統合している。Microsoft社は,CETSの導入を支援するためにカナダにプロジェクト・オフィスを設立することも明らかにしている。同社は,同システムの開発と世界規模のインテグレーションに向けて,すでに総額400万ドルを投じているが,これにより同社が利益を得ることはないという。

 全米行方不明/被搾取児童センターであるNCMEC(National Center for Missing & Exploited Children)によれば,オンラインの児童搾取は世界各国で深刻な問題となっている。1998年以来,30万件を超える児童の性的搾取がNCMECのCyberTiplineに報告されている。

◎関連記事
米連邦取引委員会,ポルノ関連のスパム送信した企業と個人を提訴
カンボジアの児童買春とITで闘う
「有害サイトなどの不安から,子供のネット利用を監視する親は95%以上」,米調査より
セキュリティ関連団体のCSIA,米議会に欧州会議の「サイバー犯罪条約」批准を要求

発表資料へ