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 米Alacritechと米Microsoftのあいだで争われていたネットワーク技術に関する特許侵害訴訟で,米連邦地裁はMicrosoft社に対象技術の販売などを禁止する仮差し止め命令を出した。Alacritech社が米国時間4月13日に明らかにしたもの。

 Alacritech社は,Microsoft社のTCP負荷軽減アーキテクチャ「Chimney」が「SLIC Technology」アーキテクチャ関連特許を侵害していると主張。2004年8月11日に提訴した。

 SLIC Technologyは「Dynamic TCP Offload」アーキテクチャとも呼ぶ。TCP/IP,RDMA,iSCSIといったネットワーク・プロトコルの処理負荷を軽減できるという。「Ethernetネットワークにおいて,システムとネットワークのボトルネックを小さくし,データを移動しやすくするので,システム,アプリケーション,ネットワークの性能を大幅に向上させ,ネットワーク速度を10Gbps以上に高められる」(Alacritech社)

 Alacritech社が侵害されたとしている特許は以下の2件。タイトルはいずれも「Protocol processing stack for use with intelligent network interface device」。

・米国特許番号6,427,171:
 2000年2月28日に申請し,2002年7月30日に成立した。12件のクレームから成る。

・米国特許番号6,697,868:
 2002年7月29日に申請し,2004年2月24日に成立した。23件のクレームから成る。

 Alacritech社によると,Microsoft社はこれら技術を現在Windows Server 2003用のScalable Networking Packで使用しているほか,Windows OSの次期版「Longhorn」(開発コード名)にも組み込む予定という。

 「当社の開発した特許技術がMicrosoft社のChimneyに使われていると知り,ライセンス契約を提案した。ところがMicrosoft社は,我々の受け入れ可能なライセンス条件を拒否してしまった。特許侵害をやめさせるため,しかたなく裁判を起こした」(Alacritech社社長兼CEOのLarry Boucher氏)

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Microsoft社広報担当者のStacy Drake氏は「Chimney技術は独自開発した」と繰り返し述べたという。

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