PR

 米MCIは,同社取締役会が満場一致で「米Verizon Communicationsの買収修正案の方が米Qwest Communications Internationalの提案より優れている」と判断したことを,米国時間5月2日に明らかにした。米メディアの報道(CNET News.com)によると,買収総額は約85億ドルにのぼる。

 MCI社から数回にわたって買収案を拒否されてきたQwest社は4月21日に,MCI社株式を1株当たり30ドル(16ドルの現金と14ドル相当の株式)で買い取る最新案を提示。これについてMCI社取締役会は4月23日に,「Verizon社との合併条件より優れている」との見解を示していた(関連記事)。この時点でVerizon社の提案内容は,1株あたり23.10ドル(8.35ドルの現金と14.75ドル相当の株式)だった。

 しかしVerizon社が1株あたり26.00ドル(5.60ドルの現金と20.40ドル相当の株式)に買収額を引き上げたため,今回,MCI社取締役会はVerizon社との合併を支持した。MCI社はVerizon社とQwest社の両提案を比較するにあたり,「電気通信業界における競争の変化」および「合併後の新会社の競争的地位」,「広範な無線サービスのニーズの増大」,「接続コストの削減」,「シナジー効果のレベルと実現見通し」,「Qwest社の偶発債務とそれに関連するリスク」「Qwest社の営業損失による節税の範囲」「Verizon社およびQwest社の資産構造の長所」「MCI社の顧客である大企業および政府機関への確実な対応継続」などについて主に検討したという。

 またMCI社取締役会によると,同社の重要な顧客企業では,「Qwest社との合併よりVerizon社との合併を望む声が多かった」(MCI社)。

 なおQwest社は,MCI社取締役会のVerizon社提案支持を受け,入札競争から降りる意向を5月2日に発表した。「永久に歪曲されたままとみられるプロセスを続けていくことは,株主,顧客,従業員にとってもはや利益にならない」(Qwest社)

◎関連記事
米MCI買収,提示額引き上げで今度は米Qwestが優位に
米MCIの取締役会,同社大口株主と米Verizonの株式売買を容認
米Verizon,メキシコ通信業界の有力者から米MCIの株式を高額購入
米Verizon,約53億ドルで米MCIを買収へ
米MCIが米Qwestの提案を拒否,「米Verizonの確実な提案を選ぶ」
米MCI,米Qwestが提示した1株あたり27.50ドルの最新買収案を検討
米MCI,買収総額約76億ドルで米Verizonの修正提案を受け入れ
「米Verizonと米MCIの合併企業は米AT&Tの強力なライバルになるだろう」,米Verizon

[発表資料(MCI社のプレス・リリース)]
[発表資料(Verizon社のプレス・リリース)]
[発表資料(Qwest社のプレス・リリース)]