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 米VentureOneと米Ernst & Youngが米国時間5月16日,欧州のベンチャ投資について調査した結果を発表した。それによると,2005年第1四半期における欧州企業へのベンチャ投資合計は,前年同期比19%増の8億8030万ユーロ(約11億1015万ドル)だった。しかし,取引件数は200件を下回り,前年同期と比べ27%も減少した。

 投資額の平均値は過去6年間で最多の300万ユーロ(約378万ドル)となり,前年同期の150万ユーロ(189万ドル)から倍増した。両社は,第1ラウンドの投資額平均が1999年以来最高の260万ユーロ(約328万ドル)に達したためとみる。第2ラウンドの投資額平均は400万ユーロ(約504万ドル)で,2000年第3四半期以来の高レベルとなった。なお,前年同期は200万ユーロ(約252万ドル)だった。

 VentureOne社国際リサーチ担当ディレクタのSteve Harmston氏は,「取引件数が減少する一方で,投資額が増加しているところをみると,最も有望と思われるベンチャ企業に投資が集中しているようだ」と指摘する。「また,第1ラウンドの投資額が増加していることから,投資家がベンチャ企業の将来性を高く評価していることが分かる」(同氏)

 業界別にみると,IT関連企業の投資額が上昇し,前年同期比16%増の4億730万ユーロ。しかし,取引件数は同21%減となった。半導体関連企業は取引件数が堅調で,投資額は前年同期から3倍増の1億2190万ユーロ。ソフトウエア関連企業の取引件数は前年同期比30%減だったが,投資額は安定しており1億6040万ユーロ。通信関連企業は取引件数が前年同期比25%減,投資額が同37%減。情報サービス関連企業の取引件数はほぼ横ばいだが,投資額は前年同期から2倍近く増え4000万ユーロとなった。

 「情報サービス関連企業の大半はインターネットに関連しており,オンライン・ビジネスへの関心が再燃していることが分かる。また欧州では昨年,ベンチャ投資による買収/合併の10%をインターネット関連企業が占めており,同業界での取引が活発化している」(同氏)

 国別にみると,フランスは取引件数が前年同期から横ばいで,投資額がやや減少し1億650万ユーロ。英国は取引件数が同約1/3減少したものの,投資額は同5%増の2億7010万ユーロ。ドイツは取引件数が同28%減,投資額は堅調な1億4180万ユーロ。その他の国では,スウェーデン(ベンチャ投資が6140万ユーロ)やアイルランド(同4210万ユーロ)が活発な動きをみせた。

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