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 経済協力開発機構(OECD)はフランスで現地時間6月13日に,オンライン音楽配信と,それが音楽業界に与える影響について調査した結果を発表した。音楽販売全体の売上高は1999~2003年にかけて20%落ち込んだが,OECDは「ピア・ツー・ピア(PtoP)と音楽販売低迷の因果関係を証明することは難しい」と指摘している。ただし,デジタル海賊版がオンライン・コンテンツ市場の成功を妨害している可能性はあるとし,「ライセンス形式のファイル共有や新しい形態の配信が発展すれば,不正使用は減少するかもしれない」と述べた。

 OECDによると,音楽販売の総売上高のうち,オンライン音楽配信が占める割合は現在1~2%。これが2008年には3~5ポイント増の5~10%になる見込みだ。

 今後数年間でオンライン音楽配信が大幅に成長することで,業界はビジネス・モデルの再検討を余儀なくされる。また,標準や技術における相互運用性,知的財産権の保護,デジタル著作権管理(DRM)などの課題にも直面することになる。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・OECD諸国では,インターネット・ユーザーの約3分の1がPtoPネットワークからファイルをダウンロードしたことがあり,2004年10月時点で,全PtoPネットワークの同時接続者数はほぼ1000万人に達した

・2004年はさまざまな合法的オンライン音楽配信サービスが始まった。2004年末には,米国および欧州で,配信曲数が100万曲を超えるオンライン音楽配信サイトが230にのぼった

・PtoPは革新的で将来有望な技術だが,多くのPtoPユーザーが違法複製を行っており,音楽のみならず,映像やソフトでも不正コピーが増えている

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