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 米Mercury Computer Systemsは,米IBMとの提携を通じて次世代コンピュータ/デジタル家電向けマイクロプロセサ「Cell」を同社のコンピュータに採用する。同社が米国時間6月28日に明らかにした。IBM社にとっては,ゲーム業界以外でCell技術を採用する最初の顧客となる。

 Mercury社は,顧客向けアプライアンスの処理性能を大幅に向上させることを狙い,同プロセサ技術を将来の広範囲な製品に採用する予定。Cell技術を組み込むことにより,同社が手がけるレーダー,超音波探知機,MRI(磁気共鳴映像),CT(コンピューター断層撮影)といったアプリケーションの性能向上を目指す。

 Mercury社とIBM社のEngineering and Technology Services事業部門は,画像や計算負荷の高いアプリケーション向けにパフォーマンスを大幅に向上させるシステムの開発で協調する。Cellをベースに最適化した製品は,医療用画像,産業用検査,航空,防衛といった分野をターゲットとしている。たとえば,Cell技術を医療用画像に適用することにより,画像の質が高まり,疾病の早期発見などが可能になると同社は説明している。

 Cellプロセサは,IBM社の64ビットPowerプロセサ・コアをベースとする新型プロセサ。IBM社,東芝,ソニーが2001年に開発計画を発表し,テキサス州オースチンに設立した共同研究所で設計/開発を進めていた。Cellプロセサのハードウエア・テストにおける演算速度は,200ギガFLOPSを超えている。

 両社の提携に関する詳細,また具体的な製品化の時期やその他の詳細は明らかにされていない。

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