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 2月24日付日本経済新聞朝刊に「インテルが64ビットMPUを市場投入 AMDを追撃」という記事が載っていた。記事には「情報を64ビット単位で処理できるパソコン用MPUを初めて市場に投入した」とあり「あれ?」と一瞬思った。

 インテルは以前から64ビットMPU「アイタニウム」を発売していた。「初めて市場投入」とはどういうことか。記事をもう一度読むと「パソコン用MPU」と書いてあった。アイタニウムはサーバー用であり、パソコン用は今回出す「ペンティアム4の64ビット版」が初めてという意味なのだろう。

 記事で面白かったのは「先行して64ビット処理能力を付けたAMDのパソコン用MPU『アスロン64』と互換性がある」という下りである。その通りであるが、そもそも米AMDはインテル製MPUと互換性のあるMPUを開発してきた企業である。「インテルのMPUと互換性がある」とは書くが「AMD製MPUと互換性がある」とは普通書かない。記事によればAMDがアスロン64を市場投入したのは「2003年秋」。AMDをインテルが1年半遅れで追う構図になったわけで「アスロン64と互換性がある」と書いてもおかしくはなくなった。

 ところでインテルが既存アーキテクチャーを持つペンティアムの64ビット版を出してしまうと、新アーキテクチャーのアイタニウムはどうなるのか。パソコン用とサーバー用で棲み分けていくのだろうか。筆者は、アイタニウムの命運は尽き、インテル自身で引導を渡した、と考える。

 それではアイタニウムはなぜ失敗したのか、インテルの戦略変更はパソコン市場とサーバー市場にそれぞれどのような影響を与えるのか。アイタニウムの採用を表明しているコンピュータメーカーは製品戦略をどう見直すのか。これらは日経コンピュータが書くべきテーマであるので田口編集長に提案しようと思う。