『日経マーケット・アクセス』の2000年11月の調査によると,国内主要企業の57.6%が2001年度(2001年4月~2002年3月)の情報システム投資額を,2000年度に比べて増やす予定である。なかでも2割以上増額するという積極的な企業が44.1%に上った。2000年5月の調査*1では,2000年度の情報システム予算を1999年度投資額に比べて増やした企業は48.5%だった。回答企業の母集団が違うため厳密な比較はできないものの,投資意欲は高くなっていると言える。製造業と非製造業を分けると,非製造業の投資意欲がより高く61.0%が増額すると回答した。

Webアプリケーション・サーバーやWAN,セキュリティー対策などに注目集まる

 2001年度の投資先を分野別に見ると,インターネット技術の利用が一段と進んでいる様子が分かる。例えばミドルウエアでは,2001年度にWebアプリケーション・サーバー・ソフトに重点投資する企業が26.2%に上った。WWWサーバー・ソフトの19.8%より6ポイントあまり高い値である。WWWシステムのベースであるWWWサーバー・ソフトではなく,より本格的なトランザクション・システム向けのWebアプリケーション・サーバー・ソフトに注目が集まっている。

 ネットワークではWANが焦点だ。2001年度の重点投資先としてWANの高速化を挙げた企業は28.2%と,LANの高速化*2を上回った。このほかセキュリティーに対する意識も高く,セキュリティーやネットワークの監視・監査ツールが31.5%に上った。アプリケーション関連では,イントラネット関連やグループウエアが30%台の後半で,依然多くの企業の重点投資先になっている。サーバーはWindows NTが44.8%と多く,後継のWindows 2000を20ポイント程度上回った。

(松井 一郎=日経マーケット・アクセス)

■調査の方法
 日経マーケット・アクセスが実施している「企業情報システムのモニター調査」の参加企業(400社強)を対象に,2000年11月にWWW上で実施した。有効回答は248で回収率は58%。製造業が42.3%と多く,従業員1000人以上が25.8%である。

*1 2000年5月の調査は国内の上場企業など7311社を対象とし回収率は22.9%だった。製造業が35.6%,従業員1000人以上が26.9%を占めた。
*2 100Mビット/秒イーサネットによるLANの高速化は15.3%が,ギガビット・イーサネットによるLANの高速化は7.7%が挙げた。

国内主要企業の情報システム投資額の対前年度増減