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 トレンドマイクロは2003年1月15日,新しいウイルス対策製品群を発表した。一般にウイルス対策製品は,ウイルス定義ファイルと呼ばれるウイルスのコードパターンを収めたファイルを使ってウイルスを検知する。このため,新種のウイルスが発見された場合,対応したパターン・ファイルが提供されるまでの間は,新種のウイルスに対して無防備の状態になる。トレンドマイクロが発表した新製品は,この空白期間にウイルスの侵入を防御する機能を備える。

 この機能は,パターン・ファイル完成前に「アウトブレークプリベンションポリシー」と呼ぶファイルを配布することで実現する。このポリシーには,新種ウイルスのファイル名やファイルサイズ,利用する通信ポートなどが記述されている。今回の新製品は,このポリシーを利用してウイルスを検知したり,通信ポートをふさいでウイルスの活動を止めることができるようになっている。これにより,パターン・ファイルを提供するまでの間にウイルスが蔓延するのを防ぐ。

 今回発表した製品は7種類ある。(1)クライアント用ウイルス対策ソフト「ウイルスバスター コーポレートエディション 5.5」,(2)サーバー用ウイルス対策ソフト「ServerProtect 5.5」,(3)メールサーバー用ウイルス対策ソフト「Inter Scan Messaging Security Suite 5.1」「InterScan for Lotus Notes 2.6」「InterScan for Exchange 6.1」,(4)HTTP/FTP経由で送られるウイルスを検知する「InterScan WebProtect」――の6製品,およびこれらを集中的に管理する「Control Manager 2.5」である。InterScan for Exchange 6.1を同年7月に出荷開始する以外は,いずれの製品も同年3月に提供を始める。

 トレンドマイクロは,米NetScreen社と提携したことも明らかにした。NetScreenが開発・販売するファイアウォール製品の管理ツール次期版を,トレンドマイクロのControl Managerから操作できるようにするという。これにより,トレンドマイクロが配布するポリシーに合わせてファイアウォールの設定を変更できるようになる。

 今回の新製品は,トレンドマイクロが2002年6月から提唱している「エンタープライズ プロテクション ストラテジー(EPS)」に対応したものである。EPSは(1)パターン・ファイルを提供するまでの期間をセキュアに,(2)ウイルス感染後の復旧をスムーズに,の二つを柱とした戦略である。このうち(2)は,ウイルスによって改変されたファイルやレジストリ情報を的確に修復しようとするものだ。(2)の機能はウイルスバスター コーポレートエディション 5.5とServerProtect 5.5に搭載されている。

(中道 理=日経バイト)