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 米AMD社は2003年4月22日,同社が開発した新しい64ビット・アーキテクチャ「AMD64」(旧名称x86-64)に対応した初めてのCPU「Opteron」を発表した。サーバー向けの製品である。1ウェイ・サーバー向けの100シリーズ,2ウェイ・サーバーまで対応する200シリーズ,8ウェイ・サーバーまで対応する800シリーズの3ラインを用意する。200シリーズの3製品はすでに出荷を開始。800シリーズは6月までに出荷を開始する。100シリーズは7~9月に出荷する。

 AMD64の最大の特徴は,従来の32ビット・アーキテクチャとの互換性を確保している点。現行のWindowsなど32ビットOSがそのまま動作し,高速な32ビットCPUとしても利用できる。64ビットOSを使うことで,64ビット・アプリケーションを利用できる。ここが,32ビット・アプリケーションでは性能が出ない米Intel社の64ビットCPU「Itanium」ファミリとの最大の違いである。

 64ビット化によるメリットは,メモリー・アドレス空間の拡張である。従来の32ビット・アーキテクチャでは最大4Gバイトなのに対し,AMD64では最大1Tバイトになる。主に大容量データを扱うデータベースなどで性能の向上が見込める。

 Opteronのトランジスタ数は約1億個。シリコン・チップの面積は193mm2。1次キャッシュ容量は128Kバイト,2次キャッシュ容量は1Mバイト。DDR SDRAMに対応したメモリー・コントローラをCPUに内蔵する。

 すでに出荷を開始した200シリーズは「モデル240」「モデル242」「モデル244」の3製品がある。動作周波数はそれぞれ1.4GHz,1.6GHz,1.8GHz。1000個注文時の単価は,順に3万5375円,8万6250円,9万9250円である。

 対応OSとしては,ターボリナックスが2003年5月16日に「Turbolinux 8 for AMD64」を発売する。価格は8600円。カーネルを始めアプリケーションまですべて64ビットでリコンパイルした製品だ。ライブラリ「glibc」は64ビット版と32ビット版の両方を搭載しており,従来の32ビット・アプリケーションのバイナリを動作させることもできる。

 また,米Microsoft社もAMD64に対応した64ビット版Windows XPと64ビット版Windows Server 2003を開発中だ(写真)。いずれも出荷前評価版を2003年半ばにリリースする予定(米Microsoft,AMDのOpteronとAthlon 64に対応した64ビット版Windowsを発表参照)。

 なお,同社は2003年9月にデスクトップ/ノートパソコン向けのAMD64対応CPU「Athlon 64」を発表する予定である。

(大森 敏行=日経バイト)