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 日立製作所は2003年9月2日,同社が開発した超小型ICタグ「ミューチップ」にアンテナを内蔵した新型チップを発表した。従来のミューチップは0.4mm角と非常に小型だったが,電波を送受信するために約6cmのシート状のアンテナを外付けする必要があり,小型である利点を生かし切れなかった。新型チップは,従来と同じ0.4mm角のサイズでありながら,アンテナの内蔵に成功した。

 アンテナの形成には,半導体チップの製造で広く使われている「金バンプ形成技術」という手法を用いた。ただし,アンテナの小型化により通信距離は短くなった。従来のミューチップに約6cmのアンテナを付けた場合,約25cmの距離から通信できた。今回のミューチップも非接触で通信できるものの,読み取り装置と通信するには密着レベルまで近づける必要がある。

 内蔵メモリーのサイズは従来と同じ128ビット。データは製造時に書き込み,あとから変更することはできない。紙幣や有価証券などに埋め込んで真贋判定に利用したり,さまざまな商品に取り付けて単品管理に使ったりすることを見込んでいる。

(安東 一真=日経バイト)