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 バッファロー(2003年10月1日にメルコから社名変更)は2003年11月6日,無線LANのセキュリティ設定を簡易化する新技術「AirStation One-Touch Secure System(A.O.S.S)」を発表した。無線LAN機器とアクセスポイントの設定ボタンを押すだけで,セキュリティ設定とネットワーク設定が完了する。この技術を武器に,家電分野への無線LANの浸透を狙う。

 これまで無線LANのセキュリティ設定は大変だった。アクセスポイントと無線端末の両方にユーザーが明示的に暗号処理のための鍵データを登録する必要があったからだ。A.O.S.Sはこれを簡易にする。アクセスポイントで鍵データで生成し,自動で端末に配布する。配布のトリガは,アクセスポイントと端末装置それぞれに設けられたボタン。ほぼ同時に押すと配布される。パソコンに無線LANカードを挿して利用する場合は,物理的なボタンの代わりに,専用クライアント・ソフトで表示される画面上のボタンをクリックする。鍵の配布に利用するプロトコルは非公開。ただし「鍵データごとに暗号鍵を変えて配布する」(バッファロー)という。

 鍵配布後の暗号方式には,アクセスポイントにつながる機器すべてがサポートしているもののうち最も強固なものが選ばれる。すべての端末がAES(Advanced Encryption Standard)対応していれば,AESで暗号化される。1台がWEP,その他がAESならWEPに統一される。これらは端末の構成により動的に決まる。

 A.O.S.Sは同社の無線LANの新しい製品に実装していくとともに,2002年11月以降に投入した製品ではファームウェア/ソフトウェアのアップグレードによって対応するという。

 また,バッファローは,無線LAN機能を必要とするデジタルテレビ,HDDレコーダ,プリンタにA.O.S.Sを搭載できるよう,家電メーカーに対しA.O.S.Sのソフトウェアと無線LANモジュールを提供するという。また,他社ベンダーへのソフトウェア技術の有償提供も視野に入れている。

(中道 理=日経バイト)