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 モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)は2004年1月22日,実環境における無線LANの実測値を公開した。MCPCは通信事業者,コンピュータ・メーカー,システム・インテグレータなどがモバイル・コンピューティングに関する調査,標準策定,普及啓蒙などを推進する業界団体である。

 結果公表は,無線LANの実力と実運用時に考慮すべき課題をあらかじめ実測しておくことで,会員企業が無線LANシステムの構築時の参考にできるようにするためのもの。例えば,顧客システムでスループットが伸びない場合,それが実力値なのか外的要因によって落ちているのかを判断できる材料を提供する。詳細データは会員企業のみに提供されるが,一般にも分析結果や概略値を公開する。

 今回,IEEE802.11a/b/gのそれぞれに対応した複数メーカーの無線LAN機器を使い特性を評価した(メーカー名などは非公開)。実験は(1)無線LANの設置環境,(2)遮蔽物,(3)外的なノイズ,(4)距離――といった要因がどのようにスループットに影響を与えるのかを測定した。(1)はパーティションで区切られた場合とそうでない場合,(2)は石膏ボード,金網入りガラス,電波遮蔽フイルムなどを通した場合,(3)はBluetoothや電子レンジが近傍で使用されている場合の実験を行った。

 以上のような実験から(a)オフィスでのパーティションは無線LANの設置にほとんど影響がない,(b)11b/g機器とBluetoothとの干渉は軽微であるが,電子レンジ稼働時には大きく影響を受ける,(c)外部への電波漏れの対策として金網入りガラスはほとんど効果が無く,電波遮蔽フィルムが有効である――といった知見が得られたという。

 一般に入手可能な実験結果の概略は,MCPCのWebページ(http://www.mcpc-jp.org/)で近日公開する予定。

(中道 理=日経バイト)