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 これまで常に対立の構図として描かれてきた米Sun Microsystems社と米Microsoft社。両者の関係はJavaに対する改変や独占禁止法関連など鋭い対立を続けてきたが,ついに歴史的な和解を結んだ。2004年4月2日(現地時間)に両社が共同発表したもので,Javaなどに関連するすべての係争を終結し,今後10年間にわたり協力関係を結んでいく。

 和解金は独占禁止法関連(Anti-trust)の問題について7億ドル,特許関連の問題について9億ドルをMicrosoftがSun Microsystemsに支払う。また両社が今後互いの技術の相互運用性確保のために相互に資金を提供しあうが,とりあえず先行して3億5000万ドルをSunに支払い,Sunがサーバー技術にMicrosoftの技術を使う際にはまた適宜Sunが支払うことになるという。

 合意の内容は,(1)両社のサーバー技術に関する技術協力,(2)Microsoftが提供するWindows向けの通信プロトコルの利用,(3)MicrosoftによるJavaのサポート,(4)Sun ServerのWindows Certification,(5)Javaと.NETの今後に関する協力,(6)特許と知的財産の相互利用,(7)法的な和解。

 記者会見のなかでSun社CEOのScott McNealy氏が強調していたのは,「あくまでも相互運用性」であること。例えばJavaと.NETを統合するとかそういう密な製品開発ではなく,「両社が得意な技術を発展させるにあたり,どちらの技術もうまく利用できるようにする」(McNealy氏)が目的である。

 ただ現実的な問題として,Sunは経営状況が芳しくないのも事実。うがった見方をすれば,Apple Computer社がMicrosoftの出資を受けたのと同じように,「Microsoftの軍門に降った」ようでもある。ただ一方のMicrosoftにしても,“次世代”の看板をかかげた「.NET」構想はあまり進展していない。Web関連の技術に関してはSun社に一日の長があり,いつまでも「Javaは敵」という姿勢を見せ続けるのは得策ではないという判断も働いたのだろう。

(北郷 達郎=日経バイト編集)