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 半導体エネルギー研究所は2004年4月7日,プラスチック基板に8ビットのZ80相当のCPUを形成するのに成功したと発表した。基板をプラスチックにしたことで,曲げることができ耐衝撃性に優れた“シートコンピュータ”につながる可能性があるという。

 基になるのはガラス基板に薄膜トランジスタ(TFT)を形成する技術。同社は2002年10月,シャープと共同でガラス基板にCPUを形成するのに成功したと発表していた。プラスチック基板にTFTを形成する際,プラスチックは高温での処理ができないため一旦ガラス基板にTFT回路を形成しそれをプラスチック基板に転写する。

 具体的には,ガラス基板に剥離層を付け,その上にTFTを形成する。次にガラス基板から剥離層をはがし,100度以下でプラスチック基板上に転写する。転写方式でプラスチック基板にTFTを形成する技術は他社も成功しているが,CPUのような複雑な回路を構成できたのは今回が初めて。「ガラス基板上から剥離層を剥離する技術を新たに開発した。特許を出願している」(半導体エネルギー研究所)という。

 今回形成したCPUは,3.3Vの電源電圧で13MHzの動作をするという。今後はより処理できるビット数を高めて高性能にしていきたい考えだ。

(堀内 かほり=日経バイト)