
Java Studio Creatorは,複雑な処理を必要としないシンプルなWebアプリケーションを開発するのに特化したツールである。昨年のJavaOneで「Project Rave」という名前で披露されたもので,1年を経て正式発表となった。JavaServer Faces(JSF)というWebアプリケーションのGUI構築用フレームワークに基づいて,ボタンやテキスト・ボックスなどの画面要素やデータベース接続用のコンポーネントをドラッグ・アンド・ドロップで画面に貼り付けられる。既に米IBM社や米Oracle社などが同種のツールをリリースしている。中でも「Oracle JDeveloper 10g」は,日本では1年間の利用期間限定版が1980円で販売されている。これにJava Studio Creatorがどう対抗するかが注目される。
ツールを利用するために参加する必要のあるSun Developer Networkは,開発者向けのソフトウェア配布プログラムとして従来から存在していた。ただし,Standardというエディションは本日新たに発表されたもの。Webアプリケーションを手早く作成したい開発者向けのプログラムで,Java Studio Creatorとチュートリアルやソースコードのサンプルなどを1年間取得できる。
Loiacono氏は同時に,Javaの技術情報サイト「java.com」にて,JSF用のUI部品を集めた「JavaServer Faces Component Catalog」(http://java.com/en/business/javaserver_faces.jsp)を開設すると発表した。米Software FX社や仏ILOG社などが開発するUI部品の情報が一覧できる。既にツリー構造のメニューやグラフなどを表示するためのUI部品が登録されている。