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 NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)は2004年8月20日,2M~30MHzの周波数帯域を利用する高速電力線通信(PLC)の実証実験を始めると発表した。実験の期間は2005年3月31日までだが,年内をめどに総務省に実験データを提出する予定である。PLCの実証実験は,総務省が漏洩電磁波を低減する技術を検証する目的で2004年1月に許可した。これまで,電力会社やモデムメーカーなど12社が実験を申請し許可されている。

   PLCでは,電柱からの引込み線を使う形態(アクセス系)と,引込み線は使わずに宅内配線を利用する宅内系がある。NTT-ATが実施する実験形態は,家屋まで光ファイバを引き込む宅内系。モデムは国内の他社メーカー製のもの(変調方式はOFDM)を使う。NTT-ATは,電力線からの放射電界を低減するといったフィルタを設計しており,今回の実験はフィルタ特性の最適化を目的にしている。実験結果を基にモデムの出力などの運用条件を明確にしたい考えだ。

 PLCの問題は,漏洩電磁波によって2M ~30MHzを利用する他の通信(電波天文や船舶・航空無線,アマチュア無線など)を妨害してしまうこと。このため,モデムを改良し漏洩電磁波を低減することが必須となる。総務省は今後,実験中の各社から実験データを提出してもらい,関係者を集め技術基準(他の通信を妨害しない範囲)を話し合う場を設ける方針である。

(堀内 かほり=日経バイト)