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 セイコーエプソンは2005年5月11日,顔料インクを使う大判インクジェット・プリンタ「MAXART K3」の4機種を発表した。濃度の異なる3種類の黒インクを新たに開発し,白から黒へのグラデーションをより自然に表現できるようにした。また人肌の階調表現や,光沢感の向上を図った。

 MAXART K3シリーズの製品は,ブラック,グレー(濃度はブラックの1/2),ライトグレー(同1/6)の3種類の黒インクと,シアン,ライトシアン,マゼンタ,ライトマゼンタ,イエローの5色のカラーインクを使う。従来2種類だった黒インクを3種類に増やすことで,白から黒へのグラデーションの表現が自然になった。これまではブラックとグレーだけでは十分な階調が表現できず,シアン,マゼンタ,イエローといったカラーインクも併用していたため,グレーが青みがかったり,赤みがかったりする「色ねじれ」と呼ばれる現象が発生することがあった。今回は3色の黒インクを中心に利用してカラーインクの使用量を最小限に減らし,色ねじれを抑えた。またこの結果,照明環境の違いによってグレー部分の見え方が異なる「メタメリズム」という現象も低減できた。

 ライトグレーにより,人肌の階調表現も向上した。これまでは色の薄いカラーインクを使って人肌を表現していたが,今回は色の薄いグレーインクを下地のように人肌部分に落とし,カラーインクの使用量を減らした。色ムラが目立たなくなるという。さらにインク中の顔料の周りを包む樹脂の成分を改良し,インクの粒が紙の上に平らに並ぶようにして,光沢感を向上させた。

 MAXART K3シリーズの製品はPX-5500(A3ノビサイズ対応),PX-6500(A2ノビサイズ対応),PX-7500(A1ノビサイズ対応),PX-9500(B0ノビサイズ対応)の4種類。いずれも最高解像度は2880×1440dpiで,ノズル数は1440(各色180ノズル×8色)。価格はPX-5500がオープン(予想実売価格は8万円台後半),PX-6500が24万8000円,PX-7500が29万8000円,PX-9500が59万8000円。出荷開始日はPX-5500とPX-6500が2005年5月下旬,PX-7500とPX-9500が2005年秋。

 同時に,黒,シアン,マゼンタ,イエローの4色のインクを利用する「MAXART」シリーズの新製品も発表した。インクは従来と同じだが,各色360ノズルとMAXART K3シリーズの倍のノズルを使うため印刷スピードが速い。PX-6200S(A2ノビサイズ対応),PX-7500S(A1ノビサイズ対応),PX-9500S(B0ノビサイズ対応)の3機種がある。価格はPX-6200Sが22万8000円,PX-7500Sが29万8000円,PX-9500Sが59万8000円。PX-6200Sは2005年6月下旬,これ以外の2機種は2005年秋に出荷を開始する。

(八木 玲子=日経バイト)