金融機関向けにカード業務全般のアウトソーシング・サービスを手がける大手,米トータル・システム・サービス(TSYS)のフィル・トムリンソン社長が日経コンピュータ記者と会見した。トムリンソン社長は,「2~3年かけて事業計画を練り,日本市場でもサービスを開始したい。日本における潜在顧客はカード業務に携わる会社すべてだ」と語った。

 TSYSはカードの発行業務代行サービスから決済データ処理サービスまで,カード会社からカード業務全般を受託している。TSYSが米国で扱うカード枚数は1億8200万口座分。米ファースト・データ・コーポレーション(FDC)に次いで第2位である。米国では銀行など金融機関が,TSYSやFDCのアウトソーシング・サービスを利用して,カードを発行する場合が多い。

 これに対し,日本のカード会社は自前で情報システムを構築し,CAFISなどの決済ネットワークをつかって相互接続してきた。トムリンソン社長は,「これからカード会社にとって,インターネット決済やICカード対応など,新たなシステム投資が必要となる。そのコストを考えるとカード関連のアウトソーシングの需要は日本でも高まるはずだ」とみる。

 TSYSは日本進出の足がかりとして,今年7月に日本支社を設置していた。次いで8月に,クレジットカードの信用照会および決済ネットワークを運営するジー・ピー・ネット(GP-Net,渋谷区)の株式の51%を取得し,子会社にした。今後は日本支社とGP-Netで日本における事業計画を詰めていく。

 GP-Netは,NTTデータのカード決済ネットワーク「CAFIS」に対抗するために,ビザ・ジャパンやディーシーカード,日本信販など国内10のカード会社が協同出資して1995年に設立した会社である。(井上 理=日経コンピュータ