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 NECが10月26日,2000年度(2000年4月~2001年3月)の中間決算を発表した。連結売上高は前年同期比9%増の2兆4780億円,純利益は210億円の黒字となった。1999年度の中間決算は510億円の赤字だった。コンピュータ事業は売上高こそ同3%減の1兆60億円と振るわなかったものの,営業利益は118%増の300億円と大幅な伸びを示した。1999年度の営業利益は,わずか140億円だった。

 コンピュータ事業の売上高が減少したのは,「西暦2000年問題のために凍結されていた情報化投資の回復が思いのほか遅い」(松本滋夫専務)ことが原因。ソフト・サービス事業の売上高は3060億円で1%しか伸びなかった。ハード事業の売上高は5%減の7010億円にとどまった。

 ハード事業の中で大きく落ち込んだのはサーバー。メインフレームの出荷台数が27%減の264台になったほか,1999年度上半期のセブン-イレブン・ジャパンのようなパソコン・サーバーの大型受注がなかったためだ。

 減収にもかかわらず,コンピュータ事業の営業利益が拡大した理由は,「システム・インテグレーション(SI)事業における原価低減とパソコン事業における採算性向上」(松本専務)。SI事業では,営業担当者がユーザー企業と粘り強く交渉し,利益が出る価格で契約できるように努力したことが実を結んだ。海外,特に中国のソフト技術者を積極活用したことも原価低減に結びついた。パソコン事業は,サプライチェーン管理システムの導入によって,在庫経費や物流費などを削減した。

 コンピュータ事業の2000年度通期売上高は期初の予想通り,2%増の2兆3200億円を達成するとNECは見込んでいる。ただし,営業利益は期初の予想を50億円下回る1150億円(36%増)にとどまる見通し。サーバー事業の利益が拡大するものの,ソフトや保守,パソコン事業の利益減少が足を引っ張る。

森 永輔=日経コンピュータ