セイコーインスツルメンツは11月6日,インターネット上の「コミュニティ」から意見を採り入れて開発した,新しい時計ブランド「appetime(アピタイム)」を発表した。セイコーは11月8日から,セブン-イレブン・ジャパンの店舗とセブン-イレブンが設立したセブンドリーム・ドットコムのWebサイト(http://www.7dream.com/)でappetimeの予約を受け付ける。顧客への引き渡しは12月14日から。appetimeは全12色あり,価格はいずれも4500円である。

 appetimeは,セブンドリームのためだけに開発された新ブランドである。セイコーはセブンドリームのWebサイト上にある商品開発サイト「欲しい!プロジェクト」で消費者の声を収集し,appetimeの開発に役立てた。消費者の声の収集は8月末から実施し,合計60人から意見を集めた。例えば,時計のカラーは「原色」,「パステル(淡い色)」,「スキン(肌色)」のどれが好みかを消費者に聞き,全体の50%以上が選択した「スキン」をappetimeでは採用した。

 わずか60人の意見を参考にして新商品を開発することに,どれほどの意味があるのかという疑問も感じるが,セイコーの鎌田國雄常務兼ウオッチ総合本部長は,「当社にとって,インターネットの本格活用は初めての取り組み。企画や販売などいろいろと試していきたい」と話す。appetimeの販売についてはまず,「時計のヒット商品の目安である5万本の販売を目指す。セブン-イレブンの店舗が8000店以上あることを考えると,十分達成可能と思う」(鎌田常務)。

 セイコーはインターネットの活用は今後も積極的に進める。今回,自分の意見が採用されなかった消費者に対しては,「いただいたご意見を次回以降の開発に生かしていきたい」(鎌田常務)という姿勢だ。ただし,鎌田常務は,「当社自身がインターネットを使った時計の直販に乗り出すことはない」と断言した。(川又 英紀=日経コンピュータ