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 ストレージ製品大手のEMCジャパン(http://www.emc2.co.jp/)が,中規模ストレージ製品の拡充を急いでいる。メインフレームや大型UNIXサーバー向けの大規模ストレージ市場で首位にあるEMCジャパンだが,今後は手薄だった中規模ストレージ市場にも本格的に参入する。同社の松浦良樹マーケティング本部プロダクト・マーケティング部ディレクターは,「中規模ストレージ市場は,今後,急速に拡大していく。市場が大きいということは,お客様のニーズも高いということだ。当社も中規模ストレージ市場に積極的に守備範囲を広げていく」と,意気込みを語る。

 EMCが中規模製品で特に重視するのが,ファイル・サーバー用途に特化した専用機NAS(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)サーバーである。第一弾として,「Clarix IP4700」を11月末に出荷した。Clarix IP4700は,最大2.88TBまでディスク容量を拡張可能。さらに「ディスク装置はもちろん,キャッシュ・メモリーや電源装置など,すべての構成要素を最初から二重化し,信頼性を高めた」(松浦ディレクター)。同社はClarix IP4700の価格を明らかにしていないが,「NASサーバー市場で先行するネットワーク・アプライアンスの同規模製品に比べて,価格性能比は約2倍」(同)という。

 NASサーバーは,最近になって参入を表明するベンダーが相次ぐなど,中規模ストレージ市場の中でも特に活況を呈している。11月にはコンパックコンピュータや日本アイ・ビー・エム,NECなど大手サーバー・ベンダー8社が,NASサーバー市場への参入を表明した。いずれもマイクロソフトが,Windows2000 Advanced Serverをベースに開発したNASサーバー用OSを採用する。大型ストレージ一本槍で,競合他社から「スモウレスラー」とも揶揄されるEMCだが,こうした動きを無視するわけにはいかなかったようだ

 EMCはこれまでも,「Celerra」というNASサーバー製品を出荷していた。しかしCelerra自身は複数サーバーに対するファイル共有機能を提供するだけで,実際に利用するには同社の大型ディスク装置「Symmetrix」と組み合わせる必要があった。このため,ユーザーはSymmetrixを導入しているような大企業に限られていた。

玉置 亮太=日経コンピュータ