PR

松下電器の中村社長 松下電器産業の中村邦夫社長は,「2001年から2003年の3年間で,総額2000億円のIT(情報技術)投資を行う」ことを明らかにした。1月11日に東京で開いた経営方針説明会において,日経コンピュータ記者の質問に答えたもの。

 注目すべきは,2000億円のうち純粋な新規案件への投資額が1400億円にのぼること。これに従来からの継続的なIT投資額を含めると2000億円に達する。大手金融機関なみの巨額投資といえ,日本の製造業で間違いなく最大級のIT投資になる。「全世界,全域的に松下のITを整備するためだ」(中村社長)。

 中村社長は就任後,「破壊と創造」を掲げ,事業部制の見直しなど大胆な経営改革に着手している。中村社長は会見で,「経営改革の基盤となるのがITだ。ITなくして松下の企業革新はあり得ない」と,熱っぽく語った。

 “真水”の1400億円は本業である製造分野の強化に使う。民生機器やデバイス機器におけるサプライチェーン・マネジメント・システムと,新製品の設計・開発・試作・量産化に至るプロセスを支えるシステムを新たに整備する。「この2システムは早急に整備したい」(中村社長)。さらに,社内業務の効率化や顧客対応の品質を向上させるカスタマ・リレーションシップ・マネジメント・システムの構築も手がける。

 中村社長は巨額IT投資を成功させるために,直属の組織として「IT革新本部」を2000年7月に設置済み。中村社長自らが本部長を兼務し,松下の情報化をけん引する。

高下 義弘=日経コンピュータ