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 ジェイビートゥビー(http://www.jbtob.com/)は,百貨店やスーパーマーケットといった流通業向けに,POSデータの集計および分析に特化したASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)事業を開始した。POSデータ分析をASPの形態で提供するのは,日本では同社が初めて。富士通はジェイビートゥビーのPOSデータ分析サービスを,富士通ブランドの小売業向けアプリケーション・サービス「i-FSP Analysis」として提供する。

 ジェイビートゥビーによれば,同社のサービスを利用すると,「自前でPOSデータ分析システムを構築する場合に比べて,毎月の運用経費が約6分の1ですむ。分析に使うアプリケーションはユーザーの要望に応じて機能を追加していくので,その分の開発コストも削減できる。契約してから利用を始めるまでの準備期間も,最短3カ月と短い」(奥島晶子社長)。

 サービスのユーザーとなった百貨店やスーパー,卸業などから,ジェイビートゥビーがPOSデータを日次で収集し,同社のデータ・センターのデータベースに蓄積する。ユーザーは翌日から,インターネットを介してこのデータベースを検索し,商品の売上傾向などを分析できる。分析には,ジェイビートゥビーが独自に開発したアプリケーション「Web顧客分析システム」を使う。

 サービスの特徴は,販売店,商品名,販売時間帯といった通常のPOSデータに加えて,商品購入者の年齢,性別,居住地区といった「顧客属性」も収集すること。この情報を分析に利用することにより,新製品を投入してから初期購入までの期間や,再購入に結びつく割合など,詳細な購買行動を消費者の年齢別に分析できる。顧客の属性情報は,商品購入時にポイント・カードなどを提示してもらうことによって取得する。

 ジェイビートゥビーは,複数のユーザーから収集したPOSデータをひとつのデータベースにまとめ,消費財などのメーカー向けに分析データとして提供する。「ユーザーの業種に偏りがなくなり,営業エリアが全国に広がれば,メーカーが購買行動を分析するための有効なデータベースになる」(奥島社長)。ただし,POSデータを提供する小売業や卸業は,自社が収集したPOSデータだけしか分析できない。

 さらに,同社のサービスのユーザー向けに,データ・マイニング,データベース・マーケティング,ブランド戦略などに関するコンサルティングも請け負う。さらに,在庫品を処分するための会員制マーケットプレイスも開設する計画である。

 ユーザー獲得目標は1年間で30社。初年度の売上目標は1億5000万円。2003年には13億円とし,株式上場を目指す。サービスの利用料は,小売業と卸業の場合はデータ量によって月額数十万~数百万円。メーカーは年間契約とする。

 すでに66店舗をもつ福島県のスーパーが採用を決めた。キリンビールも,メーカーとして採用する意向で,「スーパーの売り場作りに役立てる。中長期的には,新商品開発にも利用したい」(榎本良夫専務営業本部長)。

 ジェイビートゥビーは,ゲーム・ソフト会社のハドソン(
http://www.hudson.co.jp/)のデータベース事業部門からスピン・アウトした会社で,2000年9月に設立されている。ハドソン時代に札幌市内の百貨店など流通業数社にPOSデータの分析システムなどを納入した実績があり,「10年間に習得したデータ分析のノウハウと,大量データを高速に検索するためのデータベースの設計およびチューニングのノウハウで,他社よりも優位に立つ」(奥島社長)としている。(中村 正弘=日経コンピュータ