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NECの金杉氏(左)と三洋電機の壽氏(右) NECと三洋電機は8月22日,医療情報システム事業の分野で提携することを発表した。提携の項目は三つ。(1)インターネットを活用した情報システムの保守運用,(2)医療情報システムの連携の推進,(3)医療業務システムやハードウエアの相互供給--である。両社の強みを合わせて相乗効果を得るとともに,病院―診療所間や病院―地域間といった,今までほとんど手がつけられていなかった医療機関,福祉機関の連携システム構築で先発の優位を獲得するのが狙いだ。

 NECはこれまで病院(ベッド数20以上)向けの医療業務システムを得意としてきた。これに対し,三洋電機は診療所(ベッド数20未満)向けの医療業務システムの販売を主としてきた。今回,両社が提携することで,あらゆる規模の病院や診療所のシステムをカバーする。さらに,両社のシステムを連携させることにより,「病院―診療所間の連携といった,新たな市場のニーズを創造していく」(三洋電機常務執行役員でマルチメディアカンパニー社長の壽英司氏)。

 医療機関の連携のインフラとしては,NECのインターネット接続サービス「BIGLOBE」を活用していく。ほかに,薬価マスターや点数マスターといった医療分野のデータベースの提供などをBIGLOBE上で行う。「これらのデータは法律の改正に合わせた更新が多い上に,更新が行われるとSEがフロッピ・ディスクやCD-ROMを持って各医療機関を回っていた。BIGLOBEを使って各機関を結ぶことでデータの更新も早くなり,顧客満足につながる」と,NEC取締役専務でNECソリューションズ社長の金杉明信氏は話す。

 今回の提携についてNECソリューションズの金杉社長は,「あくまでも社会貢献を前提にしている」と強調。「この分野での利益は損をしない程度であればよい。事業としての成長よりも,医療システムの充実を通じて社会に貢献できることが目標だ」と語った。

島田 優子=日経コンピュータ