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 「各種の申請業務の電子化など,電子政府の取り組みは進みつつある。しかし,日本の行政機関は顧客指向の考え方がまだまだ足りない」。こう指摘するのは,アクセンチュアで官公庁向け事業を担当する中島康雄パートナー。「このままでは業務内容の簡略化と住民サービス向上を両立するのは難しい」と続ける。

 アクセンチュアとマイクロソフトは9月20日,電子政府に関するシステム・インテグレーション事業で協業することを発表したばかり。両社の米本社が共同開発した電子申請システム製品「eGovernment Accelerator(eGA)」を地方自治体など向けに売り込む。アクセンチュアの石川敬パートナーによると,eGAは「CRMの考えを基に,利用者の利便性を保ちつつ,申請業務の電子化を実現する製品」という。

 例えば,eGAは,利用者がWeb上に表示された申請画面の,どこへどんな情報を入力すべきかを誘導するウィザード機能を容易に実装できる。名前や住所,生年月日といった基本項目を最初に入力すると,続く入力画面では,基本項目が必要な個所に自動的に入力される。さらに,電力会社やガス会社といった,行政機関以外のサービスとも,容易に連携させることができるという。「最終的には住民一人ひとりのニーズに合わせた行政サービスを提供できるようにする」(石川パートナー)。

 eGAは利用者がWebブラウザから入力した申請業務のデータを,XML形式で既存の業務システムへと受け渡す。処理結果は,Webブラウザに表示するほか,電子メールで利用者に返信することも可能だ。Windows2000 ServerやSQL Server 2000,BizTalk Server 2000といった,マイクロソフトの各種サーバー・ソフト上で動く。

 今回の協業は,米アクセンチュア(当時はアンダーセン コンサルティング)と米マイクロソフトが,2000年3月に発表した提携に基づくもの。米国では,すでに免許申請システムや契約管理システムへ適用する事例があるという。日本では,年内に2~3システム,2003年度には10システムほどの販売を目指す。アクセンチュアはeGAを中心にした電子政府関連ビジネスで,2003年に50億円ほどの売上を見込んでいる。

玉置 亮太=日経コンピュータ