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 売上高2兆3900億円,経常赤字1100億円。富士通は10月24日,2001年度の中間決算(2001年4月~2001年9月)を発表し,8年ぶりの経常赤字に転落したことを明らかにした。米国市場の景気後退懸念が強まっていることもあり,2001年度通期の売上高予想を前年度比5%減の5兆2000億円に,経常利益を1000億円の赤字に下方修正した。2000年度の実績は1900億円の黒字だった。富士通の業績の下方修正は,7月に続き2度目。

 記者会見した富士通の高谷卓副社長は,「半導体,伝送機器,パソコン。この三つの市場の市況悪化に対する対応が遅れた。中でも半導体事業は,すべての品種で供給が需要を上回り,価格が下落した。国内事業が振わなかった原因は,半導体事業の悪化に尽きる。伝送機器は,北米市場における事業が極端に不振だった」と説明した。

 ただし,厳しい状況の中でもソフト・サービス事業については,前年同期比4%増の9600億円を売り上げた。「ユーザー企業の情報化投資が回復の傾向を強めている」(高谷副社長)。ソフト・サービス事業の営業利益は前年同期比13%減の500億円となったが,「E-ジャパン構想やバイオ関係の市場を開拓するため,多額の拡販費を使った。EJB準拠の部品の整備にも力を入れた」(同)ためという。

 コンピュータ・ハード事業の売り上げは,7%減の7900億円だった。パソコン関連市場における需要減退と価格の低下が響いた。パソコンの売上高は17%減の2400億円,パソコン向けハードディスク・ドライブの売り上げは21%減の1300億円。ただし,サーバーの売上高は11%増の3100億円に拡大した。

 なお,業績悪化の責任を取って富士通の経営陣は11月から役員報酬をカットする。会長,社長のカット率は50%。

森 永輔=日経コンピュータ