米IBM(http://www.ibm.com/)は企業における「コンテンツ」を管理するためのシステム構築事業に本腰を入れる。コンテンツとは企業が扱う静止画像や動画像群を指す。例えば,商品の説明画像,社員教育用のビデオ,取引先に送付した請求書の画像などである。これらのコンテンツを管理するためのソフト群「Content Manager」を販売するとともに,システム構築サービスを拡大する。これに備えて年内に,コンテンツ管理システム選任のSEと営業担当者を全世界で合計600名に増員する。

 Content Managerは,AIXやWindows NT/2000上で稼働する。ユーザーは専用のクライアント・ソフトまたはWebブラウザを使ってContent Managerにアクセスし,欲しいコンテンツを検索。Content Managerはユーザーの要求に応じてコンテンツを配信する。

 業務の流れに沿ってコンテンツを回覧させるワークフロー機能や,複数ユーザーが同じ文書を編集している際に古い文書で新しい文書を上書きしてしまうことを防ぐチェックイン/チェックアウト機能,不正コピーを防止する機能も備える。

 Content Managerのマーケティング責任者であるデボラ・W・タウフェン マーケティング・ディレクターは,「業務で参照したり,企業内や企業間でやり取りされている情報のうち,大部分は画像をはじめとしたコンテンツ。コンテンツを一元的に管理し,社員のニーズに応じて適切に配信できるようにするメリットは大きい」と話す。

 タウフェン氏によると,米通信会社のAT&TがContent Managerを導入して成果を上げているという。AT&Tは電話料金など顧客への請求書を毎月約1500万枚発行している。Content Managerでこの請求書のイメージそのものを蓄積・管理。顧客サポートの担当者が顧客に送付した請求書のイメージを,パソコンの画面上で確認できるようにしている。

 顧客から問い合わせがあった場合に,顧客と同じ請求書のイメージを見ながら質問に答えられる。何か問題があれば上司に画像を転送して問い合わせる。これにより,「顧客サポートの品質や効率が格段に向上した」(タウフェン氏)。

 タウフェン氏は,「顧客やほかの社員と同じ“イメージ”を共有することで仕事のやり方は相当変わる。それだけ,コンテンツの蓄積・管理は重要だ」と強調した。(高下 義弘=日経コンピュータ