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米IBMのパーナ事業部長 「ORACLE MASTERをDB2エンジニアに転換させろ」。こうした合言葉の下,全世界のIBMが動き始めた。このところIBMの「DB2 UDB」は,データベース・ソフト市場首位のOracleを激しく追撃している。米IBMソフトウエア・グループで全データベース製品を統括するジャネット・パーナ事業部長は「買収したインフォミックスのシェアを合わせれば,メインフレーム向けを含む市場全体ではワールドワイドでオラクルに並んだ」との認識を示す。完全逆転を狙うパーナ事業部長の次の一手は,DB2関連のエンジニアの拡充である。

 パーナ事業部長は「直近の伸び率では,DB2がOracleを圧倒している」としながらも,オープン・システム向け市場のシェアは「まだOracleに及ばない」と認める。この差を詰めるには,これまでのように製品技術の優秀性や価格の安さをアピールするだけでは不十分と同事業部長は判断。Oracle製品を取り扱うパートナー企業やシステム・インテグレータ,さらにはOracle関連技術者への支援強化を打ち出した。

 パーナ事業部長が特に重視しているのは,Oracleの認定資格「ORACLE MASTER」を取得しているエンジニアの“切り崩し”。セミナーなどを通じて,両製品の違いだけでなく,OracleからDB2に移行する際のポイント,といった実践的な情報を提供する。教育プログラムの拡充にも取り組んでいる。IBMは「今後は日本でも同様の活動をより積極的に進めていく」(日本IBMソフトウエア事業部データ・マネジメント推進の大沼明穂部長)方針である。

 ユーザー企業やシステム・インテグレータにOracleとDB2の違いを尋ねると,「Oracleの価格はDB2よりも高いが,動員できるエンジニアの厚みではOracleが圧倒的に優位」という答えがかなりの確率で返ってくる。IBMの“野望”が成就するかどうかのカギは,一連の技術者獲得策が握っている。

星野 友彦=日経コンピュータ