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 ストレージ管理ソフトを開発・販売するマウンテンビュー・データ(東京都渋谷区,http://www.mountainviewdata.com /)は,NAS(ネットワーク・アタッチト・ストレージ)の管理ソフト「MVD Powered NAS 1.0」の販売を本格的に開始したと11月28日に発表した。同社は,先行するNASの大手ベンダーであるネットワーク・アプライアンスやEMCなどよりも安価なストレージ製品を提供できるとしており,急成長しているNAS市場をめぐるベンダーの争いが激しくなりそうだ。

 NASはIPネットワークを通じてファイル共有ができるストレージ装置。MVD Powered NAS 1.0は,ストレージ装置メーカーもしくはシステム・インテグレータへOEMで提供する。メーカーやインテグレータは,ストレージ装置とMVD Powered NAS 1.0を組み合わせて販売する。マウンテンビュー・データは,一般のユーザー企業向けに対してはパッケージ販売をしない方針。

 現在,国内約20社のメーカーとインテグレータとの間で交渉を進めている。大手ストレージ装置メーカーのほぼすべてと話し合いに入っているという。これに先行して東京・秋葉原のコンピュータ機器販売会社,ぷらっとホームがOEM提供を受け10月から販売している。

 MVD Powered NAS 1.0は,インテル製プロセサを搭載したサーバーやパソコンで稼働する。稼働OSはLinuxを改良した独自のもの。管理ソフトもオープン・ソースのソフトを改良して作成した。そのため,OEM先となる販売パートナーは,Linuxを利用するハード/ソフトの開発やシステム構築を手がけているところが中心になる。

 価格は明らかにしていないが,管理ソフトのMVD Powered NAS 1.0とOEMパートナーのストレージ装置を組み合わせたときに,価格帯は50万円から1000万円になる見込み。NASの大手ベンダーであるネットワーク・アプライアンスなどの同容量の製品よりも安くなる戦略的な価格で管理ソフトをOEM供与するという。

 このほか,マウンテンビュー・データは管理ソフトだけをOEM販売する点も特徴として挙げている。「ネットワーク・アプライアンスのNASはハードも管理ソフトもネットワーク・アプライアンスのものを使うのが前提。だが,ハードには自社の装置を使いたいストレージ・メーカーは多いはず。そこに当社の管理ソフトを売り込む」(マウンテンビュー・データ)。

 MVD Powered NAS 1.0は,更新した差分データを蓄積できるスナップショット機能を標準装備している。2002年の前半には,複数サーバー間のデータのレプリケーションを行う同期機能を追加したバージョン2.0を出荷する計画。続けて,NASとSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)に接続されたストレージを統合的に管理できるバージョン3.0を,2002年後半に出荷する予定だ。

 2003年のマウンテンビュー・データの売り上げ目標は23億円。「2003年までにNASの国内総出荷台数の約40%に当社の管理ソフトを搭載したい」(マウンテンビュー・データ)と鼻息は荒い。マウンテンビュー・データは,ターボリナックスを立ち上げたクリフ・ミラー氏が2000年10月に米国で設立した新興ベンダー。日本法人は2000年12月に設立し,両社の社長兼CEOをミラー氏が務めている。

(鈴木 淳史=日経コンピュータ