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 沖電気工業は11月28日,ロゼッタネット/e-CALS標準に準拠した電子部品調達システムの構築サービスを開始したと発表した。特徴は,プロセサやチップ部品などの100万点以上の電子部品データベースを,電子商取引の規約であるロゼッタネット/e-CALSに準拠した形で提供することだ。このデータベースは,同社の通信機器などの開発部門が20年間にわたって蓄積し,機器設計や部品調達に利用してきた実績がある。

 同社は,この電子部品データベースを武器にして3通りの事業を展開する。(1)機器メーカー内で設計や調達に利用する電子部品データベースの構築支援サービス,(2)売り手企業と買い手企業の間をつなぐ企業間電子商取引(BtoB)のためのシステム構築サービス,(3)沖電気がASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)方式で提供する電子部品データベース・サービスである。

 「2000万点の電子部品データベースを提供できるという競合他社もある。ただし,そこには価格や単純なデータシートに書いてある電源電圧などの情報しかない。われわれのデータベースは“深さ”がまったく違う」と,同社エンタープライズソリューションカンパニーの坂巻裕三プレジデントは強調する。

 その“深さ”とは,入出力信号の波形に関する情報,端子間のインピーダンス,部品が故障する割合を示すMTBF(平均故障間隔),ボードに搭載するときに利用する実装機用のデータ,鉛フリー・ハンダが利用可能かどうかといった環境問題に関連する情報,互換製品情報など。「きめ細かなデータを提供することで,設計者や生産技術担当者,機器の保守要員,品質管理技術者,購買担当者が本当に必要とするデータを取り揃えた」(坂巻プレジデント)。
 
 沖電気は,自社の電子機器開発のBtoBにも今回のシステムを適用する。「当社の部品サプライヤ250社との取引にも,このシステムを利用する方針」(戦略企画室ストラテジックアライアンス担当の中山要治郎シニアマネージャ)という。

 (1)の電子部品データベースの構築支援サービスでは,ロゼッタネット準拠のオンライン電子部品カタログ・ツールとして,日本パラメトリック・テクノロジーの「Windchill PartsLink」を採用した。検索エンジンとして利用すると同時に,データベースの構築などにも使う。「当社の電子部品データを,迅速かつ簡便にロゼッタネット/e-CALS準拠に変換できるツールだった。このため,ロゼッタネット/e-CALS準拠のデータを素早く追加できる」(中山要治郎シニアマネージャ)。料金は2000万円から。

 (2)の企業間電子商取引(BtoB)のためのシステム構築サービスでは,ペレグリン システムズの「B2Bインテグレーション」を利用する。これは在庫/受注/生産管理などのシステムとリンクしたBtoBシステムを作るためのツールである。料金は850万円から。

 (3)の電子部品データベースのASPサービスは,沖電気が7月からサービスを開始した電子部品情報検索サービス「コインサーブ・ネット」をロゼッタネット/e-CALS準拠にして,ASP方式で提供するもの。料金は1ユーザーID当たり1万円/月。

 (1),(2)はサービスを開始したが,(3)だけは2002年3月から開始する。

安保 秀雄=日経コンピュータ