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IBMのスウェインソン氏 「Webアプリケーション・サーバーの世界市場で,米BEAシステムズを抜き去ってトップの座に立つ。今年は,それが可能になるはずだ」。こう断言するのは,米IBMのジョン・スウェインソン アプリケーション・アンド・インテグレーション・ミドルウエア事業部 ゼネラル・マネジャー。同氏は,IBMのソフトウエア・グループでWebアプリケーション・サーバーを中心とするミドルウエア製品群「WebSphere」の責任者を務める。年内にも調査会社が発表する予定のWebアプリケーション・サーバーのシェア調査で,IBMがトップになると確信しているという。「既にアジア太平洋地域ではトップになっている」(スウェインソン氏)。

 IBMはWebSphereの“首位固め”を狙い,数々の策を講じている。中でも重視しているのは,WebSphere向けアプリケーションの開発者を増やすことという。そのための秘策が,コードネーム「エクリプス(Eclipse)」と呼ばれるJavaベースの開発基盤ソフトである。エクリプスは,異なるベンダーが開発したツールやミドルウエアを容易に連携利用できるようにするソフト。開発者は,エクリプスに対応したソフトをプラグに差したりはずしたりする感覚で利用できる。63カ国の1200人を超える開発者が,オープンソースのプロジェクトとしてエクリプスの開発に取り組んでいる。

 米IBMは11月5日に,エクリプスの開発コミュニティに4000万ドルを寄付すると発表。全面的にエクリプスを支援する意思を表明した。スウェインソン氏は,「エクリプスをLinux同様に育てていきたい。すでに150社以上のソフト・ベンダーがプロジェクトに参加している。これらのベンダーにエクリプスに対応してもらえば,WebSphereが利用される機会は増えていくはずだ」とみる。日本IBMは2002年第1四半期に,エクリプスに対応した開発ツール「WebSphere Studio」新版の日本語版を出荷する予定である。

 IBMは,並行してWebSphereファミリの範囲をより広げていく考えだ。10月に買収を発表したBPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)ツール・ベンダーの米クロスワールドの製品を,2002年内にWebSphereに完全統合する。「業種別のビジネス・プロセス管理を打ち出して新たな分野への販売を狙う」(同)。すでに同社は,自社のメッセージ連携ミドルウエアのMQSeriesやロータスのEIP(企業情報ポータル)ツールK-stationをWebSphereに統合している。

鈴木 淳史=日経コンピュータ