NECの西垣浩司社長が1月8日,「2002年度もシステム・インテグレーションを中心とするサービス事業の拡大に力を入れる。NECは『オープン・ミッション・クリティカル』の技術を武器にすることで,競争に勝ち残っていく」と抱負を語った。情報機器メーカーの業界団体,電子情報技術産業協会が開催した賀詞交歓会の席上で記者に発言したもの。

 西垣社長によると,「サービスはドメスティックな事業なので,他の事業に比べ外資系企業との競争が少なく,NECにとってチャンスが大きい。もちろん日本企業同士の間で競争はあるが,NECは大型メインフレームが強くなかった分,オープン・ミッション・クリティカル技術の蓄積に早くから取り組めた」という。

 続けて,「今秋には首都圏を地盤とする第二地方銀行,八千代銀行がオープン系サーバーをプラットフォームとするコア・バンキングのシステムを稼働させる。このシステムが,NECが持つオープン・ミッション・クリティカル技術の高さを世の中に示す」と語った。

 NECはすでに,UNIXサーバー80台を使ってKDDIの基幹系システムを構築した実績がある。さらに金融機関におけるシステム構築の実績を加えることで,オープン・ミッション・クリティカル技術の高さをさらにアピールしていく考えだ。

 ここで気になるのは,ユーザー企業の情報化投資意欲である。長引く景気低迷の影響を受け,2001年9月以降引き締められ動きが始まっている。この点に関して西垣社長は,「年明けからお客様へ挨拶に回っているが,ユーザー企業の投資意欲は非常に高い。国際的な競争の中で勝ち残っていこうという企業の投資意欲はまったく鈍っていない」との見解を示した。

 ハード事業についても強気の展望を示した。2001年度上半期(2001年4~9月)に前年度の実績を割り込んだしまったパソコン事業については,「手ごたえが出てきた。不振の元凶だった個人向けも良くなってきている」とした。

 NECは2001年10月に,個人ユーザーが保有するパソコンや対応履歴の情報を蓄積し,これを元に最適なサービスを提供することを狙った,「121コンタクトセンター」を設置済み。このセンターを梃子に,個人向け販売を強化する考えだ。(森 永輔=日経コンピュータ